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2008/12/06

さんさん録

Img119 こうの史代 著。漫画アクションにて2004年~06年にかけて連載、全2巻完結。

 3年前に定年を迎え、さらに妻に先立たれてしまい、生きる意味を見失ってしまっていた老人、奥田参平。様子を見かねた息子に促され、息子夫婦と一緒に住むことになったが、その時参平は、妻の遺品から「奥田家の記録」というタイトルの分厚いノートを見つけた。それは参平の妻が記した奥田家の生活レシピが満載のノートであり、参平はそのノートの内容を参考にして料理をしたり、洗濯をしたりしながら、少しずつ妻の記録をたどっていくのであった。

 じいさんが主人公の、なんとも心温まるショートストーリー。こうの史代と言えばスクリーントーンを使わず定規も使わずベタも一部の髪の毛意外には使わずという、ほぼすべてを手書きで表現する漫画家なわけですが、その作風が見事にマッチしている作品だと思います。言い方を変えると、何を描いても年寄りやじじばばくさい人が似合ってしまう作風でもあるわけですが……。実際、こうの史代の作品に出てくるキャラは、じじくさい、ばばくさい人が多いですしね。いやホントに。けなしてるように見えますがそんなことはなく、非常に面白く読ませる作品でした。2巻で終わってしまったのが残念です。

 作者は現在、「この世界の片隅で」という太平洋戦争中の呉を舞台とした作品を連載中。これがまた良い作品で、おそらく次の3巻で完結なので、その時にはまたレビューしたいと思います。

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