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2009/01/31

ギャラリーフェイク

Img187 細野不二彦 著。ビッグコミックスピリッツにて1992年~2005年にかけて連載、全32巻完結。文庫版全23巻発売中。

 元メトロポリタン美術館のキュレーターで、現在は贋作やレプリカを専門に扱うアートギャラリー「ギャラリーフェイク」のオーナーである藤田玲司は、美術界の鼻つまみ者。ブラックマーケットや闇ルートに通じ、盗品や横流し品を裏で扱っているのがその理由だが、フジタは金銭のためだけでなく、むしろ美術品を守るため、裏社会に通じているのだ。美術品を金儲けの道具としか考えていないような相手はやりこめ、逆に真に美術を知る者には、利益度外視で援助を惜しまない。美術品全般に及ぶ深い知識と確かな鑑定眼、また日本画や西洋画の高度な修復技術を武器に、フジタは今日も美術品を求め、また美術界を腐敗させるような輩に立ち向かう。

 細野不二彦と言えば、古くはさすがの猿飛やGu-Guガンモ、中期が愛しのバットマンやママ、太郎、最近ではダブルフェイスや電波の城と、とにかく代表作にこと欠かない作家ではありますが、その中でも私が最高傑作だと思っているのが、このギャラリーフェイクです。美術品のためなら超法規的措置も辞さない、という美術品に対する真摯で筋の通ったダークヒーローっぷりが一番のポイントでしょうか。この部分では、私は美術版ブラックジャックと言えると思っています。

 また、助手のサラやフジタを表舞台に戻そうとする高田館長、トレジャーハンターのラモスに国宝Gメンの知念、香道の家元ジャン・ポール・香元など、サブキャラに魅力的な人物が多いのもポイント。時に相反する立場になったりもしますが、美術を愛するという一点に置いては皆同じなのです。個人的には知念さんの小役人的なところがとても好きでした。

 やろうと思えばいつまでも続けられるマンガだとは思いますし、いつかまた、特別編とかの形でいいので、フジタとサラの姿を見ることができたらいいなー、と思っています。

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