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2009/01/15

アフター0

Img167 岡崎二郎 著。ビッグコミックオリジナルにて、1988年~1996年にかけて連載、全6巻完結。現在は画像の新装版(著者再編集版)全10巻が発売中。

 プラネタリウムで知り合った男性は、人類と文明をバランスよく育てる仕事をしていると言っていたが……。7000年周期の彗星が地球に近づきつつあるある日、ゲルフラウと呼ばれる無害だが不気味な物質が、空中を漂うようになった……。世界最高のシェフがついに出会った自身の料理の真の理解者は、地球から2万6千光年の彼方にある星からやってきた、その星最高のシェフだった……。月面基地に来た最初のテレパス能力者に届いた、正体不明の声とは……。過去現代未来の地球で起こる、無さそうで有りそうなSF短編集。

 SFと言っても範囲は広く、サイエンスフィクションではなく藤子F不二雄の「すこしふしぎ」のほうがぴったりくると思います。主人公の固定されない短編集で全10巻というボリュームは、すごいの一言に尽きますね。通常版全6巻も持っていたのですが、新装版は単行本未収録作品が大量に収録されるということで、有無を言わさず買ってしまいました。大いなる眠り子シリーズ等いくつか例外はありますが基本的には1話完結方式で、また藤子F不二雄のSF短編集とは違ってブラックな話はほとんど無く、基本ハッピーエンドで終わるというのもポイントです。私が一番好きなのは、新装版6巻に収録されている「ショートショートに花束を」 ショートショート小説を至高の娯楽にするための、状況と場所と人、そしてあのストーリー。もう最高です。

 作者の作品は他にもたくさんありますが、現在はアフター0 NEOを同じくビッグコミックオリジナルにて連載中。いつまでも書き続けて欲しいものです。

 そして蛇足ではありますが、岡崎二郎という名前から個人的に思い出すのは、アフター0と同時期に学研のコミックNORAで「とわいらいと通信」というマンガを連載していた、田川滋という方です。とわいらいと通信はアフター0と同じくSF短編集で、私個人は両作は同レベルで面白いと思っていました。だが所属出版社がいけなかったのか、それとも生産量の違いが響いたのか、そもそも実力の差があったのか、今やその差は驚くべき程に……。同じように面白いと思った作品の片方は続き、片方は消える。岡崎二郎の名を見るたび、この無情を思い出します。あの当時の世の中には、同じような力を持った漫画家2人を両方受け入れるキャパシティは、無かったということなのかなー(言い過ぎ

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