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2009/03/31

リボンの騎士

Img270 手塚治虫 著。少女クラブ1953年1月号~56年1月号にかけて連載、単行本全3巻完結。現在は画像の文庫版全1巻が発売中。

 天使チンクのいたずらで、女の子の心と身体を持ちながら、男の子の心も併せ持って生まれてしまった王女、サファイア。天使長にしかられたチンクは、サファイアの中から男の子の心を取ってこいと言われ地上に遣わされるが、なんと城では王女ではなく王子が生まれたと噂になっていた。それは最初は誤解だったのだが、男の子でないと王位を継げないという掟があったこともあり、王は結局誤解を解くことなく、サファイアを王子として育てることにしていたのだった。――そして12年後、サファイアは朝8時から9時までの間だけを城の奥庭で王女として過ごし、それ以外の時間は王子として過ごすという日々を送っていた。そしてサファイアが男なのか女なのかもわからず、城に忍び込むこともできなかったチンクは、未だ地上にとどまり、サファイアと出会う機会を覗っていた。

 そんな出だしの、少なくとも名前は超有名な冒険ファンタジー。タイトルのリボンの騎士とは、サファイアが身分を隠して変装して戦う際の名前です。半世紀以上前の作品なわけですが、設定や展開、コマ割りなどはさすがに古くささを感じるものの、ストーリーの軸となる部分はわりとひねられていて、今でも十分面白く読めると思います。強いて注文をつけるなら、サファイア視点のストーリーとチンク視点のストーリーが、前半はあまり噛み合ってないと思うんですよね。そこがもっと噛み合ってくれれば良かったのになー、という感じです。

 この作品には、作者自身の手によるリメイク(なかよしにて連載)があるんですが、こちらは未読なので、そのうち読んでみたいと思っています。それと、現在なかよしにて連載中の「サファイア リボンの騎士」ですが、主人公はサファイアの子孫であり、リボンの騎士の続編という扱いらしいです。作者自身の手による、サファイアの子供が主人公の続編「双子の騎士」もありますし、これだけ派生作品が生まれるのも、リボンの騎士が素晴らしい作品であるという証拠の一つと言えるんじゃないでしょうか。

 手塚治虫といえばマンガの神様なわけですが、一番好きな作品を一つだけ選べと言われたら、悩んだあげくに「ブラックジャック」を挙げると思います。ブラックジャックと火の鳥は、完結してほしかったなー。

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