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2009/03/15

銭ゲバ

Img252 ジョージ秋山 著。週刊少年サンデーにて1970年~71年にかけて連載、単行本全5巻完結。現在は画像の文庫版全2巻が発売中。

 左目に醜い傷を持つ少年、蒲郡風太郎。父は外に女をつくり失踪、母は気だては良いが身体が弱く、家はいつも貧乏という境遇に育った彼は、薬を買う銭が無かったばかりに、とうとう最愛の母を亡くしてしまう。銭さえあれば、母を失う事はなかった。そう思い知った風太郎は、車の座席に置きっぱなしになっていた銭を盗むが、それを自分と母の面倒をよくみてくれた近くに住む青年に見咎められ、勢い余って殺してしまう。母と青年、二人の精神的支柱を銭のせいで失ってしまった風太郎は、銭を得るためだけに生きることを決意し、故郷を後にするのだった。

 金をテーマとしたヒューマンドラマ。金が無いばかりに不遇な少年時代を過ごした風太郎が、金を得るためにさまざまな悪行を重ねていく、というストーリー。人は何人も殺すし裏切るし陥れるしと、週刊少年誌掲載作品とは思えない内容です。表現が強烈という意味もありますが、このテーマは少年誌では重すぎるだろう、という意味合いの方が大きいですね。ドラマ化されたばかりで、ちょうど昨日が最終回だったのですが、さすがに週刊少年サンデーには銭ゲバドラマの宣伝はまったく無かったようです。今となってみると展開はちょっと都合良すぎではありますが、内容は非常に重く、考えさせられる部分もあり、話のネタという意味でも一度くらいは読んで置くべき作品だと思います。

 作者のジョージ秋山は、代表作はたくさんありますが、やはり連載開始から35年、単行本88巻まで刊行中という「浮浪雲」が一番でしょうか。今現在の知名度なら、ドラマ化のおかげでこの銭ゲバの方が上かもしれませんけどね。ビッグコミックオリジナルの他の長期連載同様、末永く続いてほしいものです。

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