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2009/03/24

もやしもん

6 石川雅之 著。イブニングにて2004年より連載中、単行本7巻まで以下続刊。

 実家を離れ、東京の農業大学に入学した沢木直保には、ある不可思議な能力があった。それは、本来顕微鏡等でなければ見えない菌やウィルスを、デフォルメした姿で肉眼で見ることができ、かつ交流できるというおそるべきものだった。入学式後、沢木の能力を知ったうえでの友人である結城蛍と共に、祖父の知りあいである樹慶蔵教授の元へ向かう沢木だったが、道中で死んだ動物が埋められているかのようなものすごい菌の発生現場を見つける。折しも大学内では生徒が一人行方不明になっており、警察が出動する事態となるが、そこに沢木が会おうとしていた樹教授が現れ、警察の静止も聞かずにスコップで掘り起こしてしまう。果たしてそこに埋まっていたのものは、乳酸発酵中のアザラシと海鳥であり、埋めたのはこの樹教授と、ちょうど帰ってきた行方不明だったはずの長谷川遥であった。こうして沢木の能力が無ければ起こりえなかった事態は収束するが、彼の菌に右往左往させられる大学生活は、まだまだ始まったばかりだった。

 菌と発酵食品をテーマとしたストーリーマンガ。特に酒造り(主に日本酒やワイン)に関する話が多数を占めます。序盤は、菌が見えてしまう沢木が、白癬菌を見つけてしまったり、O-157菌を見つけてしまったりと、さまざまな事件を引き起こしてしまうという展開が多いですが、徐々に沢木の主役としての出番は少なくなり、単なる菌マンガとなっていきます。それはおそらく当初の構想からずれてきてしまっているのでしょうが、菌が見えるという沢木の能力を使わなくても作品として十分面白く成り立っているというのは、私としては歓迎すべきことだと思っています。ただこの作品に関しては、沢木の目に映るデフォルメされた菌たちが、例え沢木がいなくても大活躍をし、それにより話が面白くなっているという部分が確実にあるので、実質的に必要なのはデフォルメされた菌たちであり、それを登場させるためのからくりが、沢木の能力であるという見方もできるんですけどね。というか、もしかしたら最初からそれを狙ってる……? もしそうだとしたら、沢木がちょっと不憫だなー。

 作者の他作は、短編集の「週刊石川雅之」だけは読みましたが、やはりこれも話作りがうまいなー、と思いました。第1話の「彼女の告白」とか、もう最高です。今回調べていて知ったのですが、この彼女の告白って、実写化されているんですね。ちょっと見てみたい気もしますが、どこまで原作の面白さを再現できているものなのかなー。こういうのってほとんどの場合、見ない方が幸せなんですよね……。

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