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2009/05/31

たかまれ! タカマル

Img332 近藤るるる 著。週刊ファミ通にて2002年~08年にかけて連載、単行本全17巻完結。

 総生徒数3117名を誇る華音高等学校に入学した小笠原隆丸の夢は、ゲーム雑誌の編集者になること。部活選びをしているときに偶然見付けた「編集部」という文字に惹かれ、タカマルは「SML編集部」という部の扉を叩きますが、なんと入った途端に手錠で壁に繋がれてしまいます。さらにはなんの説明もないまま入部しないと外してやらないと脅されてしまい、結局入部届を提出することになるのですが、なんとこの部はゲーム雑誌を本当に作っている部なのでした。第一印象は最悪だけれど、ココならボクの夢を叶えることができるんじゃ……。こうして一抹の不安を覚えながらも、タカマルのSML編集部員としての幕は開けたのでした。

 そんな出だしの、雑誌編集部を舞台とした学園ラブコメディー。SMLとは、「Soft Maker Lovers」の略です。まず雑誌編集部分ですが、高校生が部活で商業誌をつくるというリアリティは別として、雑誌編集部というものを知らない身としては非常に興味深く、また面白く読めました。ストーリーを破綻させないための都合の良すぎる展開も多々ありますが、そういう部分はそういうものだと思って読んだ方がいい作品ですね。こんな高校生いるわけない、とか、こんな展開ありえない、とか、そんなことは思っちゃダメです。最終回付近の展開もツッコミ禁止。

 そしておそらくこの作品のキモとなるラブコメ部分ですが、これがとても良い出来でした。だからこそ、この作品が週刊誌で長期にわたって連載し続けられたんだと思います。そんな中の一番の功労者は、やはりヒロインの座を見事奪い取った幸地ゆきえでしょう。スレンダーな初期ヒロイン、香椎綾に対し、ゆきえさんはぽっちゃり系とどう見ても分が悪く、さらに二人もと性格は良かっただけにどうなっちゃうのかなー、と心配な思いもありましたが、個人的には非常に満足な展開及び決着の付け方でした。ヒロインが移行していく展開にまったく無理を感じなかったため、もしかしたら最初からゆきえさんがヒロイン予定だったのかもしれませんが、でも1巻の表紙に香椎綾は出ているのにゆきえさんが出てないんですよねー。やはりきっとキャラが勝手に動いて、奪い取ったのでしょう。私はヒロインが変わっていく事に対して容認派のつもりですし、これはこれで十分良かったです。

 作者は現在、同誌にて「テラオ」を連載中。ゲームソフトを現実世界に影響させながら再生することができるロボット、テラオが主人公のお話ですが、今のところはまだ始まったばかりで、今後どういった展開にしていくのかが興味深いところです。そして作者の作品のお約束として、このテラオにもタカマルに出てきたSML編集部副編集長、蓮沼莉子が出てきます。タカマル連載開始が2002年で当時高2で16歳として、テラオ開始時が26歳なので、テラオは近未来マンガという位置づけなのかもしれませんね。ロボット出てくるし。いや、単なる想像ですが。

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