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2009/05/11

少女ファイト

Img314 日本橋ヨヲコ 著。イブニングにて2005年より連載中、単行本5巻まで以下続刊。

 ささいな喧嘩から「ねーちゃんなんか死んじゃえ」と言ってしまった翌日、女子バレー強豪校のレギュラーだった姉は、春高バレー準決勝を勝った帰りに交通事故で死んでしまった。以来、姉より7つ年下だった大石練は、その間だけは姉のことを忘れられるという理由で、バレーにのめり込んでいく。姉に劣らぬバレーの実力を持っていた練は、やがて所属していた小学校のチームを全国大会準優勝へと導くが、独りよがりなプレーは他の部員たちの反発を買い、部員全員が私立白雲山学園へスカウトされたというのに、練以外の全員が示し合わせて辞退するという目にあってしまう。そして3年後――もう調子にはのらない、友だちもつくらない、という決意の元、わざと実力を隠して中学の3年間を補欠のまま終えようとしていた練は、ある日レギュラーの一人を怪我させてしまい、代役として練習試合のスタメンに選ばれてしまう。予期せぬ3年ぶりの実戦は、練にバレーの楽しさを思い出させるには十分すぎるものだった。だが好プレーを連発する練は次第に熱くなってしまい、試合中にチームメイトと接触、2人とも負傷退場することとなり、試合も中止に。さらに痛めた背筋を幼なじみで整骨院の跡取り息子である式島滋に診てもらっていたところ、監督に逢引していたと誤解され、中学から高校への特待生としての進学も絶望的になってしまう……。

 天才系バレーボールマンガ。喧嘩して謝る前に相手が死んでしまうとか、もう友だちなんてつくらないとか、ありがちな設定だとは思いますが、ありがちというのは王道と言い換えることもできるわけで、そういう設定をうまくつかった、非常に面白い作品です。上記あらすじは正直なところプロローグで、本編はこの後、姉が死んだにもかかわらず翌日の決勝戦に出場しそのまま優勝した、 私立黒曜谷高等学校に練が進学するところから始まります。2年生が3人しかいないチームに1年生6人が入部し、個々の実力は高いもののバラバラだったチームが少しずつまとまっていく、という感じの流れですね。

 特筆すべき点としては、小田切学という女子キャラがいるのですが、練にあこがれていて、いつか練を主人公としたバレーボールマンガを描くのが夢で、もっとバレーボールの事を知るためにバレー部のマネージャーになろうとするが、なりゆきで選手として入部してしまう、という、フツーの努力系作品なら主人公で全然おかしくない設定だったりします。メインが練の内面描写や精神的成長であるのは間違いないのでしょうが、学の技術的な成長物語部分も、これはこれとしてとても面白いです。

 作者は他に何作か連載終了した作品を持っていますが、この作品が一番の代表作となっているみたいですね。他の作品は読んだことがないのですが、基本的に同一世界観の元での話になっているということなので、機会を見つけて読んでいきたいなー、と思っています。

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