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2009/05/18

アオイホノオ

Img320 島本和彦 著。ヤングサンデーにて2007年連載開始、休刊にともない中断後、ゲッサン創刊号より連載中。単行本2巻まで以下続刊。

 時は1980年代初め、大作家芸術大学映像計画学科に所属する漫画家志望の1回生、焔燃は、マンガ業界全体が甘くなってきていると感じていた。雑誌に掲載されている作品は、ただなんとなく面白いだけ。絵は下手で雑でどこかでみたような物が多く、明らかに自分の方が上手い。そういった思いは、本気になればすぐに漫画家としてデビューできると焔に思わせるだけの、十分な根拠となっていった。しかし、週刊連載をすることになれば、大学は辞めざるをえない。そうなると、今味わっているこの青春も、二度と手に入らなくなってしまう。かくして、投稿すれば即デビュー(予定)の男、焔燃は、今日のところはまだ立ち上がらないのであった。

 おそらく作者の自伝的な作品。上記あらすじだけだとちょっとアレな口先人間ではありますが、このままで終わるはずがないことが確定しているので、そういう意味では安心して、笑って読めますね。実際作中では少しずつですがちゃんと進んでおり、ゲッサン掲載分ではようやく出版社に持込に行く直前までは来ています。特筆すべき点としては、学生時代の庵野秀明、矢野健太郎と言った実在の人物が多数出てくることと、当時すでにデビューしているあだち充、高橋留美子、細野不二彦と言った漫画家の作品が出てくること。そして、その当時の漫画界の歴史がわかること、でしょうか。特に週刊少年サンデーで「うる星やつら」を連載していた高橋留美子が、ビッグコミックスピリッツで「めぞん一刻」の連載を始めるところなんて、当時を知らなければ感想の言いようもない部分ですからね。作中には当時の漫画雑誌の表紙や電車の吊り広告などが出てくるなど、どこまでが本当でどこからが脚色なのかはわかりませんが、非常に興味深く、面白く読むことができます。

 主人公の名前が同じ読み(炎尾燃)である「燃えよペン」シリーズも作者の自伝的作品だと思いますが、あちらはすでに漫画家としてデビューした後のお話なので、重なる部分は無いのでしょう。ヤンサン休刊でどうなることかとは思いましたが、無事連載再開となり、ホント良かったです。

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