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2009/06/11

弱虫ペダル

Img344 渡辺航 著。週刊少年チャンピオンにて2008年より連載中、単行本6巻まで以下続刊。

 小高い山の上に位置する千葉県立総北高等学校に行くには、緩やかで道路幅も広い通称正門坂と、距離は短いが斜度20%を超える激坂を登らなければならない通称裏門坂の二つがあった。小学生の時から毎週欠かさず45キロ先の秋葉原まで往復しているアニメオタクの新入生、小野田坂道は、人が通らなくて歌っても誰にも聞かれないからという理由で裏門坂を自転車で登っていたところを、同じく新入生の今泉俊輔に見られてしまう。中学時代に数々のロードレースの大会で優勝するも、中学最後の大会で大差で敗北させられた相手と再び戦うまでは全戦全勝を誓っていた今泉は、裏門坂をママチャリで歌いながら登っていた小野田にそら恐ろしさを感じ、気になる要素はすべて払い落とすためと小野田に裏門坂登りの勝負を挑む。アニメ・マンガ研究部を復活させるための部員集めをしていた小野田はそれを断ろうとするが、敗けたらアニ研に入ってやると今泉に言われ、一人目ゲットとばかりに勝負を請ける。それは、クライマーとして天性の素質と持った小野田坂道の、ロードレーサーとしての最初の一歩であった。

 そんな出だしの、自転車マンガ。競輪を扱った作品ではなく、ツール・ド・フランス等に代表される自転車レースを扱った作品です。そしてこれが、今週刊少年誌で一番熱い「少年マンガ」と言ってしまっていいくらい、面白い作品だったりします。その理由は一にも二にも、レースシーンが熱すぎる事でしょう。文字通り風を切る自転車の速さ、限界に近づく人の鼓動、並んだ時の熾烈なもがきあい。作者の作品はほとんど読んでいるつもりですが、こんなに速さと瞬間を表現するコマ割りができる人だとは知りませんでした。もちろん表現だけでなく、レース中の人と人との繋がりあいの表現もとても良いです。

 ストーリー部分は、正直あまり話は進んでいませんが、それでも今のところは全然面白いですし、来るべきインターハイに向けて着々と進行中、というところでしょう。小野田、今泉、鳴子と言ったキャラもいいですし、2年生も3年生も、それぞれ見せ場があって良い感じです。一人、同じく1年生の杉本というキャラがいるのですが、この杉本だけがちょっと報われてなくて可哀想です。キャラとしてはちょっと鼻につく言動はあるものの基本的にはいいやつだと思うのですが、なんか微妙に、退部しちゃいそうな雰囲気もあるんですよねー。そのうち見せ場が来ることを信じます。

 レースとレースの間の話の練り込みが甘いことや、序盤にいくつか設定上の矛盾点があることなど、ツッコミ所もあるにはあるのですが、レースシーンの熱さの前には正直全部無視できます。本当はそれじゃいけないのでしょうが、レースシーンが本当に面白い、という証拠にはなりますよね。この熱さを維持したまま連載が順調に進んでくれることを、本当に願っています。というか、「制服脱いだら♪」の頃から期待していた渡辺航がやっと売れたよ嬉しいー!(だまれ

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