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2009/06/03

NHKへようこそ!

Img334 原作・滝本竜彦、漫画・大岩ケンヂ。月刊少年エースにて2004年~07年にかけて連載、単行本全8巻完結。

 大学入学後、ささいなきっかけからひきこもりとなってしまった佐藤達広は、大学も中退し22になった現在も一人暮らしのアパートにひきこもっているという現状を、NHK、日本ひきこもり結社の陰謀だったのではと考えるようにまでなってしまっていた。現状を打破しようとアルバイトの応募をしようと考えることはあるのだが、4年間のひきこもりのツケは大きく、他人と話すこともままならない日々が続く。そんなとき、偶然顔見知りとなった女子高生、中原岬から、「あなたは私のプロジェクトに大抜擢されました。ひきこもりを治したければ、今夜9時に三田四丁目公園にきてください」と書かれた手紙を受け取る。佐藤はいぶかしみながらも、岬が美少女だったということもあって時間通りに公園へと向かうが、佐藤をひきこもりから脱出させようという岬の言葉は、少なくとも表面上は本当だった。こうして、佐藤のひきこもりから脱出するためのプロジェクトがはじまるのだが……。

 いわゆるひきこもりをテーマとした青春ラブコメ。出てくる登場人物たちはほとんどすべてがいわゆる痛いキャラであり、そういった部分に嫌悪を感じる人は、とても読めない作品だと思います。私ですか? 今の生活を維持できるという条件下でなら、ひきこもりというかニートにはなりたいですよ? ストーリーはまぁ、岬ちゃんが佐藤くんのひきこもりを治そうと色々作戦を考えるんですが、佐藤くんが結局は逃げちゃうというか、そんな感じですね。しかも岬ちゃん自体も実はわりと痛いキャラでして、読んでいて救われる部分がありません。

 じゃあどうやってこの作品を楽しむのかと言われると、ちょっと言い方は悪いですが、佐藤くんみたいなダメ人間もいるんだから、自分もがんばろう、みたいに捉えるのがいいのかなー、と思いました。あくまでリアルと切り離して客観的に読めば、佐藤くんのダメライフは笑えますし、ねーよと思うような展開もギャグとして読めると思います。ただし、一瞬でもリアルと重ね合わせてしまうと、とたんに読むのがキツくなる、私にとってこの作品は、そんな感じでした。実は途中で一度読むのをやめたんですが、完結したので読んだ、というのが本当の所です。しかし、ラストは結局ひきこもりから脱出し、これから頑張ろう、みたいな感じで終わることは終わるんですが、正直言ってこの作品のラストがこんなで、誰が満足するの? と思ってしまいました。あれあれ? けなすために読んだんじゃないよ?

 こういう人間の痛い面を表に出した作品というのは、読む方にもそれなりの人間としての格が求められる、ってところでしょうか。私には少々荷が重かったようです。

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