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2009/06/09

詭弁学派、四ッ谷先生の怪談

Img343 古舘春一 著。週刊少年ジャンプ今週号(2009年28号)掲載読み切り。

 中学国語教師、四ッ谷文太郎の趣味は、怪談を創作すること。そしてそれを生徒に聞かせ、生徒に悲鳴を上げさせるのが生き甲斐なのだ。2週間前、四ッ谷が勤める学校の生徒が列車に撥ねられ、即死するという事故があった。だが現場からは、なぜか下半身だけが見つかっていないという。四ッ谷はその事故から、実は下半身はまだ動き回っていて、すでに埋葬されている上半身を捜して歩き回っている、という怪談をつくりだす。さらには教職員更衣室に落ちていたミカちゃん人形の下半身を現場近くの街灯に貼り付けて、下半身の影が投影されるという演出までもしてしまうのだ。だがその怪談が学校中に広まった頃、今度は生徒の脚に尋常ではない興味を示す、三村という先生の存在が明らかになっていき、生徒の興味は四ッ谷の作り出した怪談ではなく、三村の不気味な言動へと移っていく……。

 これは推理ホラーとでも言えばいいのでしょうか。いきなりけなすのもなんなんですが、一読しただけだと何が焦点なのかわからない作品だったりします。まず推理部分ですが、犯人は中盤で明らかになってしまっているし、ラストのひねりも特にないので、推理をメインにした作品ではないでしょう。ところがホラー(怪談)部分も、ひねりはあるもののそれは中盤で明らかにされており、結局ラストのひねりは無いんですよね。なので、中盤で話がだいたい終わっている、間延びした作品だなー、というのが最初の感想でした。

 ところがよくよく読んでみると、もう一つ筋が隠されていることにようやく気付きました。いや、隠しているつもりはないんでしょうけど、これはなかなか見つからないでしょう。その隠されているあらすじを書いてみると、こんな感じです。

 四ッ谷先生は怪談をつくるのが好きで、しかもその怪談は、延々と語り継げられるものでなくてはならないと考えている。ところが今回つくった下半身が上半身を捜すという怪談は、実は下半身は三村先生によって持ち去られていたという身近でショッキングな事件が真相だったため、このままではいずれ忘れ去られてしまう。それを嫌った四ッ谷先生は、今度は持ち去られた下半身を上半身が捜して歩き回るという怪談をつくりあげるのであった。

 このあらすじが正しいのならば、終盤は間延びしているのではなく、一応ちゃんとオチに向かって進んでいるんですよね。いやーしかし、それを読み解くのは正直難しいですよ。少なくとも私は、一読しただけではとてもとてもわかりませんでした。

 作者は2008年に月例賞で佳作を取ったのが最初? のようですし、まだまだこれからでしょう。オリジナリティのある設定とストーリーだとは思うので、今後はそれをもっとわかりやすく表現できればいいんじゃないのかなー、と思います。

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コメント

私は好きですよ
話というより絵が素晴らしいです。
あそこまでページもコマを有効的に活用できるのも
スゴいです。まぁまだ発展途上でしょう^_^

投稿: くらねこ | 2009/07/29 16:50

 確かに絵はストーリーとマッチしてましたし、良かったですよね。
 四ッ谷先生の連載化でもいいし新作でもいいので、早く次を読んでみたいなー、と思ってます。

投稿: やの | 2009/08/02 23:30

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