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2009/08/11

north island

Img406 安藤英 著。週刊少年ジャンプ今週号(2009年37、38合併号)掲載読み切り。

 アシュラ組幹部だった宇宙ヤクザのエイシンは、あるときヘマをしたとはいえ彼の舎弟を破門しようとした組長を、それでは仁義が通らないとカッとなって半殺しにしてしまい、宇宙の果てへと逃げる羽目になってしまう。そしてやってきたのは、宇宙の果ての果てにある、どの宇宙ヤクザのナワバリにもなっていない星、地球。だが到着間近というところで、エイシンはとある地球の映像を見る。それは、一人の女子高生が腕がぶつかったという理由でヤクザに難癖をつけられ、慰謝料を請求されているという場面であった。その場には仁義も任侠も無いと憤ったエイシンは、女子高生を助けに行くと決意するが、舎弟のヘマによりバーストエンジンを暴走させた宇宙船ごと墜落。その衝撃であろうことか、エイシンと女子高生、新海月帆の心と身体が、入れ替わってしまう。舎弟の推測によれば、もう一度同じショックを与えれば戻れる可能性があるということだが、バーストエンジンを再チャージするために必要な時間は、20時間。それまでエイシンは月帆として、月帆はエイシンとして過ごすこととなるが、両親から厳格に育てられ、言いたいことを言えないでずっと生きてきた月帆の生活は、エイシンにとって筋が通らないものばかりであった……。

 いわゆる任侠物に仕立て上げてはありますが、本質的には青春ストーリーですね。変わりたいけど変われない。なら俺がそれを手伝ってやる、みたいな。かと言って宇宙ヤクザという設定が浮いているわけでもなく、アクセントとしてはまったく問題なく働いていますし、内容もわかりやすくオチもちゃんとあって、十分面白かったです。ここが最高に面白い、という部分は無いのですが、総合力の勝利という感じでしょうか。派手さは無いけど心にじんとくるような、良い作品でした。

 最初読んだとき、タイトルの意味が全然わからなかったのですが、これ、北島三郎の北島を英語にしただけですね。作中でエイシンが好きな歌手が北島三郎だ、という設定があるのですが、ジャンプの読者世代じゃあ、北島三郎=ヤクザの世界 とはなかなか連想できないんじゃないかなー、なんて的はずれなことを考えていました。

 作者の安藤英は、2001年の天下一漫画賞で審査員特別賞を取ったのが最初なのかな? 読み切りデビューもしているようで、ちょっと読んだ覚えはないのでわかりませんが、今作は問題なく面白かったです。ただこれ、連載向きのネタでは無いと思うんですよね。なので、次は連載に向けた読み切りを読んでみたいなー、と思います。

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