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2009/08/27

まあじゃんほうろうき

Img423 西原理恵子 著。近代麻雀ゴールドにて1990年~94年頃にかけて連載、単行本全4巻完結。

 昔々あるところに、さいばらりえこという一人の新人漫画家がいました。麻雀牌に触ったこともないのに麻雀マンガ雑誌の編集から声をかけられたさいばらりえこは、おすしやおさけをごちそうになり、麻雀牌までもらってしまったので、マンガを描くために麻雀を覚えることにしました。ところが、予想外にもそれは面白く、すぐに麻雀の虜になってしまったさいばらりえこ。セオリーや点数計算どころかルールすら未だ覚えられませんが、お金だけはしっかり賭けて、今日も楽しく卓を囲みます。しかし……ただ麻雀をやるだけで楽しかった日々はあっという間に過ぎ去り、今は財布の中身をはき出すどころか、借金がどんどんかさんでいく毎日。さいばらりえこの借金額を知った麻雀仲間の木村千歌は、こんなの若い娘の借金額じゃない、と泣き崩れます。単行本の印税ももちろん残るわけもなく、さいばらりえこの麻雀人生、死ぬまで終わりは来ないのでしょうか……。

 そんな感じの、麻雀実体験4コマ。麻雀と言っても本格的な闘牌シーンがあるわけではなく、作者の麻雀を知ってからの人生転落っぷりが楽しい自虐ギャグです。初期は麻雀初心者のいわゆるあるあるネタが多いのですが、徐々に作者の友人知人をネタにした(というか実名で出てますが)、どこまでが本当でどこからがフィクションなのかまったくわからないキャラクター重視のギャグマンガになっていきます。真偽の程はわかりませんが、もし内容が100%そのままだったのだとしたら逆に泣けるくらいの、ちょっと熾烈で、でもだからこそ笑える作品でした。

 この作品には特に麻雀界における有名人が実名でたくさん出ており、桜井章一、山崎一夫を筆頭に麻雀プロや漫画家がたくさん出てくるのですが、なんと今回調べていて、作中に出てくる金角という人が、後のゲッツ板谷であることを知りびっくりしました。さすが西原理恵子、人脈の広さは恐ろしいなー。

 あともう一つ、この作品は雑誌連載時のタイトルは「さいばらりえこのまあじゃんほうろうき」だと思うのですが、単行本タイトルは単に「まあじゃんほうろうき」となっています。「」や「三丁目の夕日」と同じですね。ちなみに阿佐田哲也の麻雀小説「麻雀放浪記」と読みが同じですが、作者曰く、知らなかったそうです。

 麻雀を知っていればギャグマンガとして笑えるとは思いますが、最近の牧歌的、叙情的な作者の作品が好き、という人は、読まない方が無難な作品でしょう。今は文庫版が出ているので手軽に手にはいるとは思いますが、責任はホント持てませんあしからず。

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