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2009/09/14

P2! -let’s Play Pingpong!-

Img442 江尻立真 著。週刊少年ジャンプにて2006年~07年にかけて連載、単行本全7巻完結。

 この春中学生となった藍川ヒロムは、スポーツをやるのが好きなのに、身体も小さく体力も筋力も持久力も無いという、根っからの運動音痴であった。その代わりというわけではないが、ヒロムは絵を描くのがうまかった。スポーツをやることができないならせめて絵を描こう、とスポーツの絵を好んで描いていたヒロムだったが、君の絵には躍動感が無いから静物画にしたらどうだろう、とそこでもスポーツに嫌われてしまう。それでも、中学入学を機に運動部に入ろうと決意したヒロムであったが、ここ久勢北中学の運動部はすべて人数を絞るため入部試験を設けており、手当たり次第に試験に挑んだヒロムは、12連続不合格という不名誉な記録を打ち立ててしまう。やっぱり上手くいきっこないと、さすがにあきらめかけたヒロムだったが、そんな時体育館の方から、何かが高く跳ねるような音が聞こえてくる。吸い寄せられるように近づいたヒロムが見たものは、一見、足も背も力も無くてもできそうに思えるスポーツ、卓球であった。ヒロムはこの卓球ならばと、最後の入部試験に挑むが……。

 そんな出だしの、卓球マンガ。動機が不純ですが、作中でも速攻その点には言及されているので、ヒロムの性格に対しての嫌悪感等が生まれることはありません。この手の初心者が運動部に入るタイプの作品で、主人公に必要な才能というか資質に関してですが、この作品では主人公、ヒロムは実は動体視力が飛び抜けて高く、絵が得意だったことから手先も器用、よって卓球の才能もあった、という感じになってます。それにしたって、体力無し、筋力無し、持久力無しで果たしてどこまでやれるものなのかという疑問は残りますが、それでも努力型主人公としてはオーソドックスながらも好感の持てる展開で、フツー以上に面白い作品ではありました。ヒロムを筆頭としたキャラも良く、あらすじには入りませんでしたが、運動神経抜群の水泳部所属ヒロイン、早乙女乙女(これもすごい名前だよなー)が押しが強くて天然というあまりないタイプのヒロインで、個人的にポイント高かったです。連載一周年の人気投票を開催したものの、結果が出る前に本編打ち切りという、非常にしょんぼりな作品でもありました。(結果は単行本で発表) また、この当時いくつかあった、最終回(完結編)を赤丸ジャンプで掲載した作品、の一つでもあります。

 基本的には好きな作品でしたが、最終回間近の展開で、一つだけ許せないものがありました。ちょっと確認できなくてうろ覚えな部分があるのですが、確かチームメイトのエピソードで、自分を1度のミスも許されない状況にわざと追い込んで、そこから勝利する、というものがあったのですが、公式戦でわざと2セット落として3セット目も0-10(11点で勝利)にして、そこから1点も失わずに勝つ、ってのをやるんですよね。何様だよ、と言う感じで、個人的に非常に不愉快でした。正直、これが打ち切りの原因だ、と言われたら納得してしまうレベル。しかもそれを、敵方ではなく味方がやったというのが印象悪すぎです。単行本が手元に無くて確認できてないので、記憶違いならいいのですが、当時相当憤概したのは事実です。次回作では、こういうのはやめてくださいね。

 作者の他作としては、同誌で不定期掲載された「World 4u_」という作品があります。1話完結方式のオムニバスホラーで、ぶっちゃけて言ってしまえば、光原伸「アウターゾーン」そのまんまの作品です。ネタが続くならこれを連載化でもいいんでしょうが、個人的にはP2は面白かったですし、またストーリーマンガを読みたいなー、と思っています。

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