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2009/10/14

畳の上のミクロ

0384321601 吉木まさかず 著。週刊少年チャンピオンにて2009年連載、完結済み。単行本1巻まで以下続刊。

 クラスメイトの剣崎拓海が巨漢の同級生を鮮やかな内股で投げ飛ばすのを見て、柔道ならば小さくても強い男になれるかもしれない、と思った背の低い中学1年生、三黒充雄。彼は早速柔道部へと入部するが、正規練習後の1年生同士での乱取りで、初心者ということもあってか体のいい投げられ屋として扱われてしまう。勝ち抜けという圧倒的に不利なルールのせいもあり、その日は1時間で100回も一本敗けしてしまった三黒だったが、だが彼はくじける前に、こう考える。今日は100回投げられた。でも明日は99回に減らすことができれば、1回分強くなってるってことなんじゃないか、と。そして2年後――3年生になった三黒は、まだ投げられ屋をやっていた。だがその日は、ついに1時間で10回しか投げられないという新記録を樹立する。そして翌日、初の一桁を狙う三黒だったが、9回投げられた後の相手は、昨年内股のみで県2位までのし上がったあの剣崎拓海。圧倒的実力差を前にしつつも、2年間で8000回以上は投げられた内股をこらえ続けた三黒は、ついに剣崎の内股を内股すかしで返し、初の一本を取る……!

 そんな出だしの、努力系柔道マンガ。三黒=ミクロは、攻めに関しては未だにかなりの素人なのですが、2年間の投げられまくった経験から、相手の攻めには敏感に反応できる、というタイプの主人公です。初心者が強さの片鱗を見せ始めるエピソードとしては真っ当な物ですし、連載開始当初はこれは面白そうだなー、と思いながら読んでいました。ところが、その後の展開もけしてつまらないわけではなかったのですが、イマイチ盛り上がらないまま、先週号で打ちきりとなってしまいました……。その要因ですが、私は展開の遅さなんじゃないかと思っています。上記あらすじのように強さの片鱗を見せたミクロは、その後の大会で初の1勝を上げ、続く2回戦でも全国区の実力者相手に逆転勝ちをするのですが、そこまでやって全19話。序盤の展開としては、ちょっとゆっくりすぎに感じました。まるで長期連載を終えた後の大御所の新連載のようなペースでしたね。構想としては、この後高校編へ移っていくつもりだったんでしょうが、中学編を2巻分くらいで終わらせるべきだったんじゃないかなー、なんて思っています。このあたりのさじ加減は、作者がこれが初連載作品らしい、ということにも絡んでるんでしょうねー。

 すでに書きましたが、素人が強くなるという設定部分も納得がいきますし、話自体もけしてつまらないわけではなかったので、作者の次回作にはぜひぜひ期待したいと思います。

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