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2009/11/13

カブのイサキ

Img498 芦奈野ひとし 著。月刊アフタヌーンにて2007年より連載中、単行本2巻まで以下続刊。

 なぜか地面の大きさが10倍となり、隣町へ行くにも10倍の距離を進まなければならなくなってしまったこの世界では、人々の足として自家用の飛行機も使われるようになっていました。食品加工工場に勤める少年、イサキの足は、近所のシロさんから借りて飛んでいるパイパー・スーパーカブ。まだまだ飛行機という物に慣れず、操縦は危なっかしいのですが、それでも練習を兼ねつつ、気ままに飛んだり配送の仕事を手伝ったりしています。今日もイサキは、シロさん、カジカの姉妹と共に、空を飛んだり、空に想いを馳せたりしながら、日々をのんびりと過ごしているのです。

 そんな感じの、ちょっとノスタルジックな飛行機マンガ。これも一種のモータースポーツ系と言えるのかもしれませんが、バトルとかをする熱いタイプの作品ではなく、飛行機はどちらかと言えば手段であるほのぼの系の作品です。地面の大きさが10倍になってしまった、という設定は現時点では説明が無さすぎでちょっとトンデモですが、ようは飛行機に必然性を持たせるための設定である、と解釈するのが吉。ゆったりとして、それでいてちょっと独自な作品の雰囲気は、読んでいて非常に心地良い気分にひたれるのですが、重要なのはイサキの周りを固める登場人物たち。オトナのシロさん、思春期のカジカ、それに2巻から出てくる不器用なサヨリも含めて、彼女たちがいるからこそのこの作品、この雰囲気である、と言ってしまって過言ではなと思います。というか実際、イサキが出てこない話もありますし、みんなが主人公である、と言っていいのかもしれませんね。

 作者のデビュー作にして代表作「ヨコハマ買い出し紀行」は、最終回前後の頃は本誌を購読していたのですが、初期~中期はほとんど読んでなかったりします。ちょうど今新装版が出はじめたばかりですし、月1冊なら財布にも優しいし、何よりこのカブのイサキは本当に良いと言える作品ですので、ヨコハマ~もこれから買いそろえようと思っています。

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