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2009/11/12

飛べ!イサミ

Img497 長谷川裕一 著。1995年~96年にかけて、書き下ろし単行本にて発行、単行本全10巻完結。その後、続編となる「飛べ!イサミ ダッシュ」が、再び書き下ろし単行本にて1997年に発行、単行本全3巻完結。

 アメリカから日本にやってきたばかりの小学5年生、花丘イサミの家に、ある日クラスメイトの月影トシと雪見ソウシが忍び込んでくる。なんと二人は幕末に活躍した新撰組の子孫であり、見つかった古い地図に従って宝を探しに来たところ、イサミの家にたどり着いたのだという。同じく新撰組の子孫だったイサミは、トシ、ソウシと共に家の土蔵を捜索。そこでなんと、約100年前のご先祖様から、悪の組織黒天狗党と戦ってほしい、というメッセージを受け取る。だがそこに、突然黒天狗党が襲来。彼らは逃亡した花丘博士から超エネルギーの秘密を手に入れるため、娘のイサミを監視していたのであった。ご先祖様から託された武器、龍の剣によってその場を切り抜けたイサミは、トシ、ソウシと共にしんせん組を名乗り、黒天狗党と戦うことを決意する。そうすればいつか、行方不明の父に再び会えると信じて……。

 そんな出だしの、ボーイッシュなスパッツ姿の女の子が悪の組織と戦うという、ヒロインアクション。変身要素や戦隊要素、SF要素も有り。同名のアニメーション作品のコミカライズ版ですが、内容の差異は私はアニメ版を観ていないので不明。ストーリーの基本は、イサミたちがご先祖様の遺したからくりを使って、黒天狗党の企みを阻止していく、という感じなわけですが、なんというか、コミカライズ作品であることは間違いないんですが、これは作者の低年齢向けオリジナル作品だと言われれば信じてしまうくらいの、長谷川裕一テイストに溢れた面白い作品でした。特に終盤の展開は、もう作者のお約束と言っていいくらいのもので、スケールは一気に大きくなり敵味方が切り替わり、それでいて破綻せずに風呂敷を畳みきる、という見事なものになっています。

 そしてこの作品のすごいところは、単行本全10巻が、一月一冊のペースで書き下ろしで刊行された、ということですね。200ページ弱の書き下ろし単行本が毎月刊行されるって、ちょっと尋常じゃありません。さらに当時、作者は他にも月刊連載を持っていましたから、その生産量たるや空恐ろしい物があります。そんなことをさせたNHKもひどいとは思いますが(笑)

 現在の作者は生産量をがくんと減らし、連載は多分、「マップスネクストシート」1本のみ。そのネクストシートはとうとうキーとなるファーストシートが現れ、おいおいこれどうなっちゃうんだよ……と笑いながら言わずにはいられない展開となっています。作者曰く、毎月クライマックスとのことですが、ホントそんな感じです。ただそろそろ、また誌面での連載が読みたいなー、なんて思ってもいますので、新連載のほうも期待していますね。

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