2009/12/20

絶対可憐チルドレン

Img539 椎名高志 著。週刊少年サンデーにて2005年より連載中、単行本19巻まで以下続刊。

 21世紀初頭、およそ地球上のあらゆる分野で、エスパーはその重要性を増していった。だがその才能は稀少であり、大きな影響力を持つとされるレベル4以上の者は全体の3%以下。内務省特務機関超能力支援研究局、通称BABELが把握している国内のレベル7に至っては、たったの3人であった。そろって10歳というその3人、レベル7サイコキノの明石薫、レベル7テレポーターの野上葵、レベル7サイコメトラーの三宮紫穂は、その強大すぎる能力からノーマルの子供たちとは隔離され、BABELによって育てられつつ、彼女たちでないと対処できないような事故や犯罪等に対応させられていた。新たに彼女たちの主任となった一般人、皆本光一は、彼女たちのことを自分の感情も制御できないようなワガママなクソガキと言いつつも、自分も超天才で学校等に馴染めなかった過去を持つことから、少しでも彼女たちのことを理解し、彼女たちが健やかに育つことができるよう、様々な方面から働きかけるようになっていく。だが世間にはまだまだ誤解も多く、エスパーとノーマルの間には、依然深い溝があるままだった。そんな折、皆本は太平洋戦争時の動物実験から生まれたレベル7プレコグ(予知能力者)のイルカ、伊九号から、恐るべき予知を聞かされる。それは、10年後の未来、薫、葵、紫穂の3人はエスパーの地位向上を目論むテロ組織、PANDRAの一員となり、皆本はその女王となった薫を、ブラスターで撃ち殺す、というものであった……。

 そんな出だしのSFコメディ。超能力を持つ者(エスパー)と持たざる者(ノーマル)が混在する世界というものを構築しようとすると、当然そこには対立や利害関係が生まれ、そういった部分をある程度正面から思い切り描いている作品です。自然とストーリーは重厚かつ暗いものになってくるとは思うのですが、そのあたりはキャラや見せ方を工夫することで、重苦しい展開にはならないようになっています。具体的には、主人公を10歳の女の子3人にして、ギャグを多く入れている点ですね。ギャグ展開は作者の得意とするところでしょうし、掲載誌的にもこれで問題ないでしょう。一つ個人的に思うのは、メインストーリーの一つとして、20歳の皆本にあこがれる10歳の女の子たち、という部分があるのですが、このあたりが非常に少女漫画向けだと言うこと。敵方の兵部の存在なんて、もうそのまま使えるでしょうし。その他さじ加減を変えれば少女雑誌に載っていてもおかしくない作品になったと思うので、まだこの作品がいまいちブレイクしきれていなかった頃は、少女漫画にしちゃえば良かったんじゃないのかなー、とずっと思っていました。現在は作中で数年が経ち、中学生編になったことで、あまり少女漫画向けではなくなってきたかなー、とは思っていますけどね。

 現在作中では、BABELとPANDRAの戦いという構図以外に、エスパーをテロの道具として扱う「黒い幽霊」という組織が出てきて、それぞれの思惑が絡み合いつつ、話が進んでいる、という感じです。PANDRAは局所的な戦闘力はともかく、規模としてはそれほど大きなものに成り得ないと思うので、個人的にはこの黒い幽霊にBABELが対抗しつつ、そこにPANDRAが絡んでくる、という構図が一番しっくりくるんじゃないかなー、と思っています。

 物語の終着地点は、やはり10年後に薫が皆本に撃たれるという予知を覆す、ということになるのでしょう。ただもちろん終わる前に、対黒い幽霊も対PANDRAもある程度の決着を付けなければならないわけですが、PANDRA側は予知さえ覆ってしまえば、わりとどうにでもなってしまう気がするんですよね。そうなるとあとは黒い幽霊だけですが、まぁこちらはさすがに力で制圧するしかないのかなー、という気はします。最終的には黒い幽霊vsBABEL&PANDRA、という構図になるのかもしれませんね。パンドラの箱の底には希望が、って話は絶対にからめてくるでしょうし、来るべきその最終シリーズでそのあたりをどう見せてくれるのか、今から楽しみにしています。

| | コメント (0)

2009/07/13

戦国甲子園

Img377 桐山光侍 著。週刊少年サンデー増刊号にて1990年連載開始、91年に週刊少年サンデーに移ってリスタートし、92年完結。単行本は6巻まで、未完。

 圧倒的な強さで6年連続春夏甲子園優勝という大記録を継続中の、大阪府代表、石田高校。だがその年の甲子園決勝戦は、またに死闘と呼ぶにふさわしい試合となった。当然のように決勝へ進んだ石田高校に対するは、西東京代表、徳川高校。部員の苗字が南総里見八犬伝の登場人物たちと同じことから、徳川九犬士と呼ばれた彼らは、石田高校相手に一歩も引かない戦いを進めていた。そして0対0のまま迎えた最終回、延長18回の表の石田高校の攻撃の際、折からの豪雨で足を滑らせた徳川高校ピッチャーの球を、石田高校のバッターは見逃すことなくバックスクリーンに直撃させ、ついに均衡が破れてしまう。まだ裏の攻撃が残っている、そう思う九犬士たちだったが、なんとその時、落雷が甲子園を直撃。バックスクリーンは崩壊を始め、危険と判断した審判団は試合の中止を宣言する。こうして石田高校はまたしても甲子園優勝を決め、天にも見放された徳川高校は敗れ去ったのだった。――そんな伝説的死闘から、24年が経った。その強さは絶対的なものとなり、30年連続春夏甲子園優勝を決めた石田高校に対し、徳川高校はその後一度も甲子園に出場することなく、野球部も部員不足から廃部の危機を迎えていた。だがその年の春、徳川高校野球部に8人の新入部員が誕生する。彼らは24年前に石田高校を追いつめた徳川九犬士の、息子たちであった……!

 そんな感じの、トンデモ設定野球マンガ。秘打や魔球は出てきませんが、忍者要素はやや有り。なにより圧倒的なのは、上記の設定とその後の展開。この後徳川高校は、九犬士を一人欠きつつも西東京大会を優勝しますが、なんと同じく甲子園を決めていた石田高校が、やっても意味が無いからと甲子園を辞退。そして謎の招待状を、徳川高校に送りつける。結局徳川高校も甲子園を辞退し、関ヶ原古戦場地下にある石田甲子園にて、石田高校と対峙、24年前の1-0で石田高校リード、18回の裏徳川高校の攻撃、という状態から試合を再開する……。という感じです。なんというか、ちょっとトンデモだけど、でも熱いです。この熱さは、島本和彦「逆境ナイン」に通じるものがありますね。

 ただし残念なのは、単行本が途中で終わっちゃってるんですよねー。試合終了後、地下から生還した徳川高校野球部というシーンをなんとなく覚えているので、作品自体は完結したと思うのですが、単行本は完全に話の途中であり、恐らくあと5話くらい、単行本未収録話があると思います。どんな原因があるのかはわかりませんが、増刊から本誌に呼び寄せてリスタートまでさせたというのに、こんな喧嘩別れのような終わり方で非常に残念でした。がっかり。

 作者はその後、週刊少年ジャンプに移って「忍空」を連載。アニメ化もされ、現在はウルトラジャンプにて続編を連載中と、戦国甲子園よりもこちらの方が圧倒的に有名ですね。この勢いに併せて、いつか、集英社からでいいので、戦国甲子園完全版を出してほしいと思っています。

| | コメント (2)

2009/06/07

セクシーコマンドー外伝 すごいよ!! マサルさん

Img341 うすた京介 著。週刊少年ジャンプにて1995年~97年にかけて連載、単行本全7巻完結。

 県立わかめ高校に転校してきた藤山起目粒の目標は、友だち100人つくること。緊張しながらの最初の挨拶は、ノリのいいクラスメイトのおかげで良い雰囲気で終えられたものの、三ヶ月近く学校を休んでいた問題児、花中島マサルに気に入られてしまったことで、藤山の学校生活は早くも暗雲が立ちこめてしまう。昼休み、藤山はマサルに三ヶ月も休んで何をしていたのかと聞くと、マサルはセクシーコマンドーという幻の格闘技を習得していたと言う。わけがわからない藤山だったが、そこにマサルに空手で敗けて不良街道驀進中の先輩生徒2人が現れ、マサルに難癖をつけはじめる。そんな2人に対し、マサルはおもむろにズボンを足首まで下ろすと、そのままヒヨコのようにピヨピヨ歩きを始める。そして相手があっけにとられている隙をついて、必殺パンチをお見舞いするのだった。普通の格闘技におけるフェイントなどの技術を、技として極めた格闘技、それがセクシーコマンドーなのだと真面目な顔をして言うマサルに対し、藤山は底知れぬ恐ろしさを感じるのであった。

 わけのわからない言動で周囲を混乱させるマサルさんと、藤山改めフーミン(マサル命名)を初めとするセクシーコマンドー部の面々が繰り広げる、わりとシュールなショートギャグ。吉田戦車等のナンセンスマンガの流れを汲む作品、と言えば雰囲気も掴みやすいかと思います。現在のジャンプではギャグ要素のあるマンガにはほぼ必ずシュールギャグが入っていますが、その基をつくった作品、と言って過言ではないでしょう。少なくとも私は、新しいタイプでかつ面白いギャグマンガが出てきたなー、と当時思っていました。非常に面白い作品だったのですが、後半はかなりだれてきて、打ち切りのような感じで突然終わってしまったのが残念でしたね。

 作者は現在、同じくジャンプで「ピューと吹くジャガー」を連載中。こちらもだいぶ控えめではありますが、マサルさんと同じくシュールギャグです。マサルさんを今回改めて読んだら、たて笛ネタとかすでに出ていてちょっと笑ってしまいました。そして今回調べていて驚かされたのですが、ジャガーって実はもう連載9年目なんですね。ずっと読み続けているわけですが、そんなに続いていたとは思っていませんでした。アンケート順位に影響されずに巻末固定ということらしいですし、これからも延々続けてほしいと思っています。

| | コメント (0)

2009/05/19

生徒会役員共

Img321 氏家ト全 著。マガジンSpecialにて2007年連載開始、その後掲載誌を週刊少年マガジンに移し、現在も連載中。単行本2巻まで以下続刊。

 昨年までは女子校であったが、少子化の影響で本年度より共学となった私立桜才学園の新1年生、津田タカトシ。彼がこの学校を選んだ理由は単に交通の便がいいからであり、邪な気持ちはまったく無かったのだが、実に男女比28:524という現実は、さすがに肩身の狭い思いを彼に感じさせていた。そんなある朝、津田は校門で生徒会の服装チェックにつかまったことをきっかけに、生徒会に無理矢理入れられることになってしまう。だが生徒会長の天草シノは、真面目にエロネタを言うが変なところで純情、書記の七条アリアは天然にエロネタを振るお嬢様、唯一(性格は)まともな会計の萩村スズは、低い身長にコンプレックスを持つツンデレと、桜才学園の生徒会はひと癖もふた癖もある人たちで占められていたのだった。がんばれ津田タカトシ、生徒会副会長に任命された君の主な役目は、日々繰り広げられるエロコントにツッコミを入れることだ。

 そんな感じの、学園ギャグ4コマ。作者の代表作「妹は思春期」と基本線は同じですが、掲載誌がヤングマガジンから週刊少年マガジンに移っただけあって、エロネタはだいぶ抑え気味です。エロネタの絡まないフツーの4コマもけっこう多いですしね。常にエロネタにからめていた妹は思春期よりも、なんでもありのこちらのほうが、個人的には好みです。ただ徐々に徐々に、エロネタがハードになってきてるかなー、という不安要素もありますけどね。エロネタ使わないと話がもたないのかなー。

 今回気付いたのですが、作者の名前って、「ト」はカタカナのトなんですね。とぜん、と読むのは知ってましたけど、てっきり「卜全」(ぼくぜん)と書いてとぜん、と読むのかと思ってました。まぁ、見た目はほとんど変わらないんですけどね。

| | コメント (0)

2009/04/02

090えこといっしょ。

Img272 亜桜まる 著。週刊少年マガジンにて2005年~06年にかけて連載、単行本全4巻完結。

 うるさいし、デリカシーないし、お金かかるし、調子のってるみたいだし……。幾分か嫉妬の混じった反発から携帯電話が嫌いだった中学生、茶の水ヒロシは、ある日道ばたに棄てられていた壊れた携帯電話を目にし、この携帯電話とならうまくやれるかもしれないと思い、持ち帰って修理に出すことにする。だが、修理から戻ってきた携帯電話は、なんと等身大の女の子の格好をしていて自由に動いたり話したりできるという、最新型の完全完結自立型超合金携帯電話であった。解約するには135万円の違約金が発生するため、10ヶ月間は使い続けなければならないと知ったヒロシは、とりあえず携帯電話にえこと名前を付ける。そしてその日から、とにもかくにもヒロシの携帯電話ライフが始まるのであった。

 擬人化携帯をネタにしたショートギャグ。着信履歴や電話帳が手書きだったり、えこは自分が携帯のくせに自前の携帯を持ってたり、将来の夢は立派な携帯になることとかだったりと、あまりのくだらなさに笑える作品。えこはえこなりに携帯電話としてがんばろうとしているんですが、そこに健気さが生まれるよりも先に、そもそもえこは携帯だろ? というツッコミをついつい入れてしまいまう時点で、敗けてるっぽいです。

 連載期間は1年とちょっとでしたが、個人的には後半あまり面白くなかったので、人気失速しての打ち切りだったのかなー、と思っています。ネタとしては出オチに近いですし、しょうがないのかもしれませんけどね。

 会長を筆頭とするキャラは皆かわいかったですし、またショートギャグをひっさげてマガジンに戻ってくる日を楽しみに待っています。

| | コメント (0)

2009/03/21

Img261 鈴木みそ 著。コミックビームにて2002年より連載中、単行本6巻まで以下続刊。

 交通事故で植物人間状態となった中学生、チョキンは、幽体離脱してしまったところを、ジェニーと名乗るOL風の女性幽霊に出会う。彼女は中学生男子という条件の下で、チョキンが死んだ場合の逸失利益(事故が無ければ生涯において得られたと仮定する金額。損害賠償の対象等になる。らしい)の額を計算していたのだ。だが、年齢、性別が違うだけで逸失利益は大きく変化すると聞かされたところで、チョキンは死んだら金なんて意味がないと憤るが、ジェニーは残された人のためにも、スピーディな処理方法は必要なんじゃないかと言う。目には見えない、不思議なお金の流れ。その虜となってしまったせいでいつまでも幽霊のまま漂っているらしいジェニーと、幽霊になってしまった以上は仕方ないと楽天的な考えをするチョキンは、さまざまなお金の流れの仕組みを知るべく、街へと飛び出して行くのであった。

 特定業種、業界のお金に関する流れの仕組みを描いた、レポート風マンガ。マンガ雑誌の売り上げと制作原価と原稿料のうちわけは、コンビニの地主オーナーと雇われ店長の差は、ゲームセンターの仕組みとは、カフェを開店、経営するには、等々、現実にどういった名目でどの程度のお金が動くのかをわかりやすく説明してあり、非常に興味深く読めて面白いです。ジェニーとチョキン、それに不良少女のマンビという3人の幽霊が主人公というかナレーション役なのですが、普通ならわからないような業界の裏事情も、幽霊だから忍び込んでわかっちゃうよ、という形になっているのが、非常にうまいですね。難を言うと、ノンフィクションに当てはめて話をつくっている以上、ハッピーエンドになるどころか、オチが無い話もけっこうある、ということでしょうか。他業種の話を聞いて興味を持てる人や、勉強マンガを面白く読めるような人なら、文句なく楽しめると思います。

 6巻ではついにチョキンが植物人間状態から脱してしまい、メインキャラから抜けてしまうと思うのですが、これって今後の展開を大きく左右すると思うんですよねー。ジェニーとマンビだけで話進むのかな? そういう意味も含めて、続きを非常に楽しみです。

| | コメント (0)

2009/03/15

銭ゲバ

Img252 ジョージ秋山 著。週刊少年サンデーにて1970年~71年にかけて連載、単行本全5巻完結。現在は画像の文庫版全2巻が発売中。

 左目に醜い傷を持つ少年、蒲郡風太郎。父は外に女をつくり失踪、母は気だては良いが身体が弱く、家はいつも貧乏という境遇に育った彼は、薬を買う銭が無かったばかりに、とうとう最愛の母を亡くしてしまう。銭さえあれば、母を失う事はなかった。そう思い知った風太郎は、車の座席に置きっぱなしになっていた銭を盗むが、それを自分と母の面倒をよくみてくれた近くに住む青年に見咎められ、勢い余って殺してしまう。母と青年、二人の精神的支柱を銭のせいで失ってしまった風太郎は、銭を得るためだけに生きることを決意し、故郷を後にするのだった。

 金をテーマとしたヒューマンドラマ。金が無いばかりに不遇な少年時代を過ごした風太郎が、金を得るためにさまざまな悪行を重ねていく、というストーリー。人は何人も殺すし裏切るし陥れるしと、週刊少年誌掲載作品とは思えない内容です。表現が強烈という意味もありますが、このテーマは少年誌では重すぎるだろう、という意味合いの方が大きいですね。ドラマ化されたばかりで、ちょうど昨日が最終回だったのですが、さすがに週刊少年サンデーには銭ゲバドラマの宣伝はまったく無かったようです。今となってみると展開はちょっと都合良すぎではありますが、内容は非常に重く、考えさせられる部分もあり、話のネタという意味でも一度くらいは読んで置くべき作品だと思います。

 作者のジョージ秋山は、代表作はたくさんありますが、やはり連載開始から35年、単行本88巻まで刊行中という「浮浪雲」が一番でしょうか。今現在の知名度なら、ドラマ化のおかげでこの銭ゲバの方が上かもしれませんけどね。ビッグコミックオリジナルの他の長期連載同様、末永く続いてほしいものです。

| | コメント (0)

2009/02/06

制服ぬいだら♪

Img198 渡辺航 著。チャンピオンレッドにて2002年~2005年にかけて連載、単行本5巻まで。現在は講談社シリウスコミックスから全6巻完結で発売中。

 着替えるのがとにかく遅い果実みのりは、ちょっとドジでノロマで天然だけど、持ち前のポジティブさですべてをカバーしてしまう高校1年生。今日もスカートを履き忘れたまま学校まで来てしまいましたが、あこがれている同級生の道真くんにジャージのズボンをもらってしまったことで、幸せいっぱいです。そんなある日、学校に巨大なヤカンが落ちてきて、その中からドリーと言う名の変な宇宙人が出てきました。それと同時にドリフトモンスター、略してドリモンと呼ばれる変な生物が学校を襲撃、生徒たちの髪の毛を食べ始めます。なし崩し的にドリーから渡された変身スティックで戦うことになってしまったみのりですが、全自動スティックではなかったため、着替えは自分でしなければなりません。そしてみのりは、そう、着替えるのが壊滅的に遅かったのです……。

 えーと……一応、変身ヒロインコメディ? スティックから出てくるコスチュームに着替えないとドリモンを倒せないのですが、着替えるのが遅い、というオチです。しかしキャラが良く、ドリモンがあんまり出てこなくても十分に話が成立するのがポイント。実際後半になればなるほどドリモンの出番は減っていきます。あと着替えマンガなので、下着やハダカも満載です。主人公の性格と絵柄から、エロマンガにはなりえませんけどね。

 みのりの性格が非常に私好みで、ギャグマンガとしても好きだったのですが、当時ブレイクしていた電車男のコミカライズをやるために休載となり、そのまま復活することなく終わってしまったというホント残念な作品でした。単行本も5巻までは出たものの最終6巻がずーっと出なかったのですが、別出版社からようやく出てほっと一息。というかチャンピオンレッドも、最終巻くらい出してあげろよー。

 その後、コミックバンチにて連載していた「ゴーゴー♪こちら私立華咲探偵事務所。」の1巻が出たとき、オビに「電車男の渡辺航」と書いてあったのを見て、「違うだろ、制服ぬいだらの渡辺航だろ!」と心の中で叫んだのは良い思い出です(聞いてない

 作者は在、週刊少年チャンピオンで「弱虫ペダル」と、少年シリウスで「まじもじるるも」を連載中。弱虫ペダルは今までの作者の作品とはちょっと毛色が違い、ちょっと展開に不安な部分もありますが、今のところは面白いですね。週刊連載+月刊連載は大変だとは思いますが、これからも楽しみにしています。

| | コメント (0)

2008/12/24

ぜんまいじかけのティナ

Img138 原作 明貴美加、漫画 あゆみゆい。なかよしにて1999年~2001年にかけて連載、全3巻完結。

 ぜんまい島のぜんまい村に住むティナ・ティア・リールは、村で一番ぜんまいのネジを巻くのが上手。誰もがティナにネジを巻いてもらうと、その日いつもより元気になれるのです。そんなある日、ティナが友達のシャナ、かえる姫、パンプーたちと一緒に、なかなか見つからないというひとむかし滝を見にいくと、なんと滝の中から一人の男の子が現れました。気を失ってしまった男の子を介抱し、ネジを巻いて上げればすぐに元気になるわと、ティナが男の子の背中を見ると……なんと、ネジがありません。どこかに落としてしまったのかな? そう思うティナでしたが、それはティナたちぜんまいで動く生き物たちにとって、重大な出来事のはじまりなのでした。

 メルヘンと見せかけてSFと見せかけてファンタジーな少女漫画。SFになるまではまだ良かったのですが、最後はまとめきれなくて投げてファンタジーになってしまったような……という気がしないでもありません。SF設定を隠したメルヘンということでまとめようとしたんでしょうが、正直メルヘンのまま終わらせてくれたほうが、幼児向け作品という感じで良かったと思います。かえる姫かわいいし(聞いてない ラストがこうなった理由は、原作にあるのか漫画家にあるのかはたまた両方なのか、どれなんでしょうね。

 原作の明貴美加は、単行本内にもちらっと書いてありますが、機動戦士ガンダムZZ、機動戦艦ナデシコ、サクラ大戦等のメカニックデザインや、銀河お嬢様伝説ユナの原作などで有名な方ですね。ティナに宇宙船とかが出てくるのも、頷けます。漫画のあゆみゆいの方は、いくつかオリジナルもありますが原作付きが多く、アニメが失敗したせいで皮肉にも名前が売れた「明日のナージャ」のコミカライズが、作品タイトルとしては一番有名かもしれません。経緯はわかりませんがその後作者は漫画家活動を休止しているそうなので、何かあったのかなー、と勘ぐってしまいたくなります。

 絵柄はあまり少女漫画っぽくはないですが十分可愛いし、また漫画家として戻ってきてくれる日を楽しみにしています。

| | コメント (0)

2008/11/08

聖☆おにいさん

5 中村光 著。モーニング・ツーにて2007年より連載中。単行本2巻まで以下続刊。

 イエスとブッダは東京、立川にて、部屋をシェアしての休暇中。バレると面倒なので正体は隠しているけど、ついつい後光が差しちゃったり奇跡を起こしちゃったりと、二人の周囲はいつも大変。神と仏のドタバタコメディ!

 本物のイエスとブッダが現代風の性格になって下界で住みだしたらどうなるのか、という設定の勝利でしょう。仏教行事もキリスト教行事もなんでも取り入れてしまう日本だからこそのネタだと思います。作者は天才なんじゃないかと思いました。面白すぎます。

 実は絵だけでは購読欲がわかなくてスルーしていたのですが、知人から面白いよと貸してもらって読んでみたらあれよあれよ。危うくこんな面白いマンガを読み逃すところでした。

 ただ、この作品のポイントであり問題点でもある部分は、設定ありきのマンガだということ。設定が面白ければいいですが、フツーの設定だとどうなんでしょうか。そういう意味でも他作品は気になるので、機会があったら読んでみたいと思います。

| | コメント (0)

その他のカテゴリー

| | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | 単行本感想 | あさりよしとお | あずまきよひこ | いけだたかし | かがみふみを | こうの史代 | そにしけんじ | たがみよしひさ | ちばあきお | ひな。 | ふくやまけいこ | まるのすけ | みさき速 | むんこ | ゆうきまさみ | モリタイシ | 井原裕士 | 佐野妙 | 入江紀子 | 八木教広 | 叶恭弘 | 吉崎観音 | 和月伸宏 | 大井昌和 | 天野こずえ | 宇仁田ゆみ | 宮原るり | 小川一水 | 小池恵子 | 山口舞子 | 山名沢湖 | 山東ユカ | 岡崎二郎 | 岩原裕二 | 島本和彦 | 幸村誠 | 弓長九天 | 志村貴子 | 手塚治虫 | 施川ユウキ | 日本橋ヨヲコ | 星里もちる | 暁月あきら | 曙はる | 木尾士目 | 東屋めめ | 東村アキコ | 板垣恵介 | 林家志弦 | 栗橋伸祐 | 桂明日香 | 桜場コハル | 森薫 | 椎名高志 | 氏家卜全 | 水上悟志 | 渡辺航 | 湖西晶 | 皆川亮二 | 矢上裕 | 祥人 | 秋月りす | 竹内元紀 | 紫堂恭子 | 細野不二彦 | 緋采俊樹 | 羽海野チカ | 能田達規 | 芳崎せいむ | 荻野眞弓 | 藤田和日郎 | 西尾維新 | 近藤るるる | 重野なおき | 野広実由 | 金田一蓮十郎 | 長谷川裕一 | 雷句誠 | 青山広美 | 高橋留美子 | CLAMP | OYSTER | kashmir | アニメ・コミック | 日記・コラム・つぶやき | 読み切り