2009/12/26

HUNTER×HUNTER

Img545  冨樫義博 著。週刊少年ジャンプにて1998年より連載中、単行本27巻まで以下続刊。

 くじら島で叔母のミトと二人で暮らしていた少年、ゴン・フリークスは、知らずのうちに子連れのキツネグマの縄張りに入ってしまい、殺されそうになったところを、ハンター、カイトに助けてもらう。その場で、事故で死んだと聞かされていた父、ジンは存命であり、彼こそが世界最高のハンターだとカイトから聞かされたゴンは、それ以来、いつか父に会うために、ハンターになることを目指すようになっていた。そして3年後――12歳を間近に控えたゴンは、渋るミトとの約束であった沼の主をついに釣り上げ、ハンター試験を受けるために島を後にする。だが彼はまだ気付いていなかった。このハンター試験会場の街へ向かう船までもが、実は本予選前の予備予選なのであり、ハンター試験はすでに始まっているのだということを……!

 そんな出だしの、アドベンチャーバトル。ハンターとは国家を超越した資格で、1回の試験で数人しか合格しないような狭き門ですが、それがあればどこへ行ってもVIP扱いになり、ありとあらゆる便宜を図ってもらえるというものすごい資格です。ハンターになった後、何をするかはその人次第ですが、財宝ハンター、遺跡ハンター、幻獣ハンター、美食ハンター等、基本的には名前の通り、何かをハントする、という感じですね。世界公認のインディ・ジョーンズ、みたいなものと考えれば近いんじゃないかと思います。

 上記あらすじの頃はまだ知恵と勇気で戦うバトルマンガという感じだったんですが、ハンター試験編が終わったあとに念能力というオリジナルの超常能力が登場し、能力バトルにシフトしていきます。そして、それまでも十分面白かったのですが、この作品が本当に面白くなったのは、この念能力が出てからだと私は思っています。オリジナルの能力のため、作中にけっこうな頻度で設定の説明が入るんですが、それすら読んでいて面白いというのがすごいですよね。また、こういったオリジナル能力同士のバトルというのは、意図的な部分が丸見えになってしまいがちなわけですが、今作においてはそういうこともほとんど無く、これも作者の構成力の高さがあってこそなんじゃないかなー、なんて思っています。褒めすぎですか? 褒めすぎですね。でもしょうがないんです、だって面白いんだもん!

 ハンターハンターと言えば、休載がとにかく多いことでも有名であり、最近は10週(単行本1冊分)連載しては長期休載するという繰り返しで、漫画家としての態度的に問題にはなっています。確かに毎週きちんと描いている人と比べたらどうなの? という気持ちはわからないでもないですが、私はもう信者と言って差し支えないレベルですので、どんなスタイルでもいいから連載が続いてくれて、そして物語がきちんと完結してくれさえすればいい、と思っています。何年かかっても読み続けますから、ぜひよろしくお願いしますねー。

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2009/11/22

鋼の錬金術師

Img507 荒川弘 著。月刊少年ガンガンにて2001年より連載中、単行本23巻まで以下続刊。

 アメストリス国の国家錬金術師、エドワード・エルリックとその弟のアルフォンス・エルリックは、旅の途中に立ち寄った街で、奇跡の業を扱うコーネロ教主という男に出会う。だが街の人々が陶酔するその奇跡の業とやらは、兄弟から見れば単なる錬金術に他ならなかった。何かを得ようとするなら同等の代価が必要という、錬金術の等価交換の法則を無視したコーネロの錬金術に対し、兄弟はそこに彼らの探し求める幻の術法増幅機、賢者の石が絡んでいるのではないかと考え、手に入れようとする。それがあれば、4年前に人体錬成をしようとして失ったエドの手足と、アルの肉体を取り戻せると信じて……。

 そんな出だしの、錬金術による生命の錬成を扱ったバトルファンタジー。タイトルはエドの国家錬金術師としての二つ名ですが、その由来は、エドの右腕と左足が義手、義足であるということから。さらに弟のアルは常に全身鎧姿なわけなんですが、実は肉体は無く、魂だけが鎧に宿ってる状態です。そうなってしまった理由もちゃんとあり、二人は元の身体に戻るために旅を続けているわけですが、そこに彼らが所属する国家、アメストリスの企てる陰謀がからんできて、否応なしにそれに巻き込まれていく……という感じのストーリーとなっています。月刊誌にて連載8年目、単行本は23巻とかなりの長期連載となっていますが、それも納得できるくらいの面白い作品であり、今回読み直してみたら、やっぱり面白いなー、と改めて思いました。

 私が特にすごいと思うのは、ストーリー構築ですね。この手の長期連載では、最初は独立した話をいくつかやって、その後調整しつつ長期連載用の話に移っていく、というのが当然のパターンだとは思いますが、この作品は正直最初から最後を見据えている印象を受けます。第2話のラストに出てくた敵が最終的な敵組織の一員であるとかが、良い例ですね(第2話は実質第1話の後編なので、最初からと言っていいでしょう)。ただまぁ、そうは言ってもそれは私がそう思っているだけで、もしかしたら当初の構想と今の展開とでは違っているのかもしれませんが、少なくともそれを感じさせないというのは、それはそれでたいしたものだということにしておいてください(気弱) 現在は来るべきラストへ向かって収束中という感じだとは思いますが、おそらくもう青写真どころか細部までできていることでしょうし、最後まで楽しみに読み続けたいと思います。

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2009/11/17

話の話

Img502 ふくやまけいこ 著。月刊コミックラッシュにて2008年~09年にかけて断続掲載、単行本全1巻完結。

 メニスカス大陸メンブラン町に住むシリカ・セレンは、学校卒業と同時に家を出る必要に迫られたため、友人クロッカスの勧めもあって、「ハーリング・ホッパー」という事実を元にした謎解き旅行記の足跡を追う旅に出ることにする。大陸中でバカ売れしたおかげで、「ハーリング・ホッパー」の舞台となる場所はどこも観光地化されていたが、それでもシリカはそれらの場所を順番に訪れ、お金が無くなったらその町で働くということを繰り返しながら、楽しく旅を進めていた。そして旅の間に得た知識で、「ハーリング・ホッパー」の作者ですら解くことのできなかった「花の降るモアレ教会の謎」を見事に解いたシリカだったが、故郷の町に戻った時、自分がどれだけ世間から取り残された存在なのかということを思い知らされ、今後どうやって生活していけばいいのかと途方に暮れてしまう。だがそこでシリカは、クロッカスから一冊の本を渡される。それは、シリカがクロッカスに充てて書いた手紙の、旅行記の部分だけをまとめた一冊の本、シリカ旅行記であった……。

 そんな出だしの、冒険ファンタジー。上記は第1話のあらすじで、この後シリカは本格的な旅行記作家となり、様々な謎に挑むようになっていく、という感じです。個人的には第3話、ウミガメの話がお気に入り。世界設定も物理法則もオリジナルの物語だと、鮮やかな結末、というのは意外に難しいと思うのですが、このウミガメの話のラストは心地よい、すがすがしいものでした。ところが一応最終話となる第6話の結末が、私としてはちょっとお粗末に感じました。正直、これが最終話というのは淋しいなぁ、と言う感じです。全6話というボリュームも、ちょっと少ないですよね。もっともっと世界は広げられるだろうし、もっともっと最終話に適した話だって出来たであろうだけに、残念です。今風の作品とはちょっと言いづらい部分もありますので、もしかしたらここまでしか描かせてもらえなかった、とかだったりするのかなー。

 作者の他作ですが、「ひなぎく純真女学院」という4コマ作品がありまして、すでにレビュー済みのつもりだったのですが……無いようなので、今年中にはレビューしたいと思います(汗) うーん、おかしいなー?

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2009/10/24

パティシエール!

Img478 野広美由 著。まんがタイムジャンボ及びまんがタイムファミリーにて2005年~08年にかけて連載、単行本全4巻完結。現在は両誌にて続編の「ダブルパティシエール!」を連載中、単行本1巻まで以下続刊。

 四ツ葉製菓専門学校の新入生、森山まさこは、10代ばかりのクラスメイトたちから「ねーさん」と呼び慕われている25歳。大学を経て入学したのでそれは仕方ないのだけれど、お菓子作りに懸ける情熱はもちろん、若い者には負けてはいません。残念ながら知識と技術はまだまだだけど、一人前のパティシエールを目指し、まさこねーさんは今日も年下のクラスメイトたちと一緒に、講義に実習に食べ歩きにと夢に向かって一直線です!

 そんな感じの、製菓学校の生徒を主人公としたお菓子作り4コマ。まさこねーさんが1人だけ年上、というのは作品のアクセントにはなっていますが、基本は真面目なお菓子作りの勉強です。おそらく経験者が読めばあるあるネタが多い作品なんでしょうが、私のような素人が読んでもその雰囲気は十二分に味わえ(た気になれ)る、説明のさじ加減が非常に適切な作品だと思いました。お菓子作りだけにさじ加減は正確に、というわけですね(うまくもなんともない) 私に理解できないネタがほとんど無いということは、経験者が読む分には間違いなく物足りないのでしょうが、掲載誌を考えたらこれで正解なんでしょう。周りは若い子ばっかりだけどがんばる、というまさこねーさんの奮戦がなんとなく微笑ましい、読んでいて楽しくなれる作品でした。

 単行本最終巻ラストでまさこねーさんは学校を卒業するわけですが、その3年後、とあるケーキ屋さんに就職し、まだまだ修行の日々を送っているねーさんの日々を綴った作品が、次作の「ダブルパティシエール!」となります。こちらはダブルの文字が示す通り、主人公がまさこねーさんの他にもう1人増えるわけですが、今度はその子がパティシエールを目指す、という感じですね。無印と比べるとストーリーの比重が多めではありますが、ダブルはダブルで面白いですし、今後とも楽しみに読んでいきたいと思っています。

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2009/09/15

バチバチ

M0382858001 佐藤タカヒロ 著。週刊少年チャンピオンにて2009年より連載中、単行本1巻まで以下続刊。

「死んで生きれるか…」 かつて、圧倒的な強さと、傍若無人なふるまいで恐れられた、火竜という大関がいた。だが彼は、二場所連続優勝、そして横綱昇進が懸かった場所の最中に暴力事件を起こしてしまい、角界から追放。全てを失ってしまった後は酒に溺れ、やがては交通事故で死亡してしまう。――そして6年後、とある大相撲の地方巡業中に、序二段の力士が学生服姿の素人に敗れるという事件が起こる。こんな三下相手になるか、横綱つれてこい! と言い放つ彼の名は、鮫島鯉太郎。なんと彼こそは、大相撲史上最悪と言われた悪たれ者、大関、火竜の一人息子であった……!

 そんな出だしの、大相撲マンガ。最初の3話が鯉太郎が角界に入るまでのプロローグで、4話目からが本編、という感じです。火竜の暴力事件は、元横綱で現相撲協会理事、火竜の兄弟子でもあった虎城によって仕組まれたことらしいとか、色々裏設定はあるようなのですが、今のところはそういった設定に振り回されることなく、純粋にヒールな相撲取りの成り上がりストーリー、として描かれていて、フツーに面白いです。ただ、本誌でもようやくデビュー戦を迎えたばかりであり、まだまだ今後の展開に期待、という感じですけどね。相撲マンガと言えば、私的にはさだやす圭「ああ播磨灘」が最高峰なわけですが、それを越える熱さを持った作品になってくれれば、と思っています。

 作者はこれ以前に、同誌にて「いっぽん!」という柔道マンガを連載、完結済み。そちらもフツーに面白かったですが、取り扱うテーマの派手さという面では、バチバチの方が上でしょう。逆に閉じられた世界ということで、展開の進め方はこちらの方が難しいんでしょうが、そんなことは企画段階でわかっていること。今後どういった展開で見せてくれるのか、期待しています。

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2009/09/04

バキ外伝 疵面-スカーフェイス-

Img431 作・板垣恵介、画・山内雪奈生。チャンピオンREDにて2005年連載開始、2008年より週刊少年チャンピオンに移り、現在は休載中。単行本5巻まで以下続刊。

 6年前、日本のヤクザ一本化という大義名分を背に、7代目源王会は次々と勢力を拡大していた。だがそこに立ちはだかった5代目藤木組の舎弟頭、花山組組長花山景三の命と引き換えに、7代目源王会会長は死亡。事態は5代目藤木組の勝利という形で、一応の幕を閉じる。そして現在……父の後を継ぎ、2代目花山組組長となっていた花山薫は、19歳という年齢になっていた。最大トーナメントや最凶死刑囚との戦いを経て、人としても喧嘩師としても一回りも二回りも大きくなっていた花山薫だったが、そんな彼の前に、ある日一人の小柄なオカマのような男が立ちはだかる。グランドマスターと呼ばれるその男の正体は、8代目源王会会長にして、史上最強のテロリスト。その手口は残忍にして完璧であり、イタリアマフィアが満場一致で、暗黒街最強と認めざるをえないような男であった……。

 そんな設定の、任侠バトル。タイトルにバキ外伝とあるように、この作品は週刊少年チャンピオンにて連載中の「グラップラー刃牙」シリーズに出てくる喧嘩師、花山薫を主人公とした、スピンオフ作品です。当初は数々の喧嘩に肉体的にも精神的にも圧勝したり、刑務所を正面から脱獄したり、海中でホオジロザメに勝ったりと、花山薫がどれだけすごいんだということを表現するだけの作品だったんですが、2巻後半から上記のようなストーリーが始まり、現在はグランドマスターとの抗争真っ最中だったりします……が、花山の舎弟、レックス対グランドマスターが始まったところで、現在は中断中。しかもその時のコメントで、続きを考えてきます、みたいな事が書いてあったような覚えがあるんですよねー。今後の展開が非常に不安ではありますが、無事再開し、無事終わってくれることを祈っています。

 バキ世界は、これ以外にもマウント斗羽やガイアなどの外伝があり、どれも本編同様ものすごい独創的な展開で面白いのですが、いずれ描かれるであろう花山薫と人気を二分するもう一人のキャラ、武神、愚蛇独歩の外伝を一番期待しています。本編も終わりが近いでしょうし、ぜひ板垣恵介本人の手で!

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2009/08/18

ハッピーカムカム

Img414 かたぎりあつこ 著。まんがタイムジャンボにて2005年より連載中、単行本1巻まで以下続刊。

 料理や家事が好きな見た目は小学生の中学生、縞島歩子(ほこ)が転入早々連れてこられたのは、料理や手芸上手な少女たちの集う、家庭科部……ではなく、そんな女性らしい行為に憧れ、いつか素敵な奥さんになれたらいいなー、と夢見る少女たちの集う、家庭的部。ところが、部長のちえりだけはかろうじてお菓子作りなどをしていますが、他メンバーはクッキング本やレシピ本を見るのが好きという、まさに夢見ているだけ状態。ほこが入部したことで5人となり、廃部の危機を乗り越えた家庭的部でしたが、かといっていきなり家庭的になれるわけもなく、素敵な奥さんになれる日はまだまだ先のようです……。

 そんな感じの、学園コメディー4コマ。印象としては宮原るり「恋愛ラボ」に近いのですが、こちらは恋愛ラボほど毎回のテーマが部活動には囚われず、どちらかというと同じ部の仲良し5人組の学園4コマ、という感じですね。だらだらとした日常というゆるーい内容なわけですが、だらだらと読む分には非常に楽しめる作品だと思います。そして私のお気に入りは、毒のあるセリフを天然で吐くハナエちゃん。一歩間違えれば計算高い腹黒キャラになってしまいますが、天然なのはやっぱりいいですね(聞いてない

 実はこの作品、本誌の次号が最終回らしく、単行本2巻で完結予定だそうです。もっとだらだらと続いてほしいなー、という気はしますが、もう決まっちゃってる以上は仕方ないですかねー。あとは、どうかちゃんと2巻が出てくれますように……。

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2009/08/12

白衣とリボン

Img407 荻野眞弓 著。まんがタイムジャンボにて2007年より連載開始、現在はまんがタイムラブリーにて連載中、単行本1巻まで以下続刊。

 毎日毎日研究漬けで、家に帰っても寝るかレポートを書くかという理系の大学生、森くん。そんな超多忙の彼でしたが、何故かゆりちゃんという可愛い彼女ができました。出会いはとある朝、曲がり角でゆりちゃんとぶつかってしまい、パンツを見たという理由で交際を迫られたのですが……。実はゆりちゃんは森くんがよく買いに行くお弁当屋さんでアルバイトをしていて、白衣にメガネにインテリという森くんが自分の萌え要素ストライクだったため、王道かつドラマチックな出会いを演出しつつ近づいてきたのだと言うのです。そんな裏のあったゆりちゃんでしたが、森くんへの想いは本物。女の子に免疫の無かった森くんも、そんなゆりちゃんの想いに応えるべく、研究にプライベートにとがんばっています!

 そんな感じのラブコメ4コマ。ゆりちゃんがかなり飛んでる性格で、そこにばかり目が行きがちですが、テーマとしては、研究者と付き合うという事、になるんでしょうね。作者の夫が実際に研究者らしく、実体験を元にしたマンガと言えるのかもしれません。単純にラブコメ4コマとしても面白いですが、作者特有の艶っぽさはこの作品でも全開で、かつ今作ではゆりちゃんが毎回凝ったゴスロリ服を着ているということもあって、見た目にも非常に華やかになっています。作者はきっとこういうゴスロリ服とかを描くのが好きなんでしょうねー(褒め言葉

 作者は現在も4コマを複数連載中ですが、そろそろストーリー物を描いたりしないのでしょうか? 絵柄的には十分にいけるというかむしろストーリーの方が向いてると思いますし、ちょっと読んでみたいなー、と思っています。

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2009/06/25

BASTARD!! ―暗黒の破壊神―

Img359 萩原一至 著。週刊少年ジャンプにて1988年連載開始、掲載誌を週刊少年ジャンプ増刊、週刊少年ジャンプ、ウルトラジャンプと変え、現在も不定期連載中。単行本26巻まで以下続刊。

 大陸を震撼させた魔操兵戦争から15年、四王国の一つ、メタ=リカーナ王国に、魔道士オズボーン率いる魔物の集団が襲いかかる。王と騎士団、そして五英雄の一人である大神官ジオ・ノート・ソートが遠征中の隙をついたその襲撃に対し、城は陥落寸前に追い込まれる。そんな中、大神官の娘ティア・ノート・ヨーコは、父から教えられた話を思いだしていた。それは、孤児だった所を父に拾われ、ヨーコの姉弟のように育てられた少年ルーシェ・レンレンに、清らかな乙女がキスをして呪文を唱えることで、ダーク・シュナイダーという強力な魔力を持った古の魔法使いが目覚める、というものであった。シーラ姫に請われ、ヨーコは恥ずかしいながらも、ルーシェにキスをして呪文を唱える。見事復活したダーク・シュナイダーは、一撃のもとに襲いかかる魔物を撃退、オズボーンをも苦もなく倒し、メタ=リカーナは救われたかに見えた。が、実はダーク・シュナイダーこそが、15年前の魔操兵戦争を引き起こした張本人だったのだ。彼は自身の封印を解いてくれたヨーコに、復讐と戦争再開を宣言すると、強引に彼女の唇を奪う。ところが、清らかな乙女とのキスが再封印の鍵だったため、ダーク・シュナイダーは再びルーシェ・レンレンの姿へと戻ってしまったのであった……。

 そんな感じのバトルファンタジー。以上は本編の前に掲載された読み切り「WIZARD!! ―爆炎の征服者―」のあらすじで、本編はこのすぐ後、今度は四王国最強のジューダス王国を滅ぼした魔物の軍がメタ=リカーナへ迫り、危険を承知で再びダーク・シュナイダーを復活させる。ダーク・シュナイダーは渋々ながらもヨーコの為に戦うが、侵攻してきたのは元ダーク・シュナイダーの部下である、四天王の面々であった、という感じです。個性的なキャラと派手な展開、バトル、そして少年誌とは思えない過激な描写が特徴の、非常に面白い作品でした。ただ回を重ねるにつれテーマが天井知らずに壮大になっていき、ちょっと付いていくのが大変でしたね。

 そしてバスタードと言えば、あの悪名高きネームそのまま本誌掲載事件ですよね。色々理由はあるのでしょうが、さすがに呆れたものでした。あれを掲載しちゃうくらいなら落とせばいいと思うのですが、当時の印刷技術というか方法では、難しかったのかなー。ただ、〆切に間に合わせることができないというのは言い訳できないにしても、作者自身がかなり編集部の方針に翻弄された部分があるようですし、一方的に作者を責めるのも可哀想なのかもしれないですけどね。

 実はちょっと前からもう作品は読んでおらず、完結したら読もうかなー、と思っていたりします。なので、何年かかってもかまいませんから(実際にかかるだろうし)、完結させてくださいねー。

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2009/06/24

パーツのぱ

Img358 藤堂あきと 著。週刊アスキーにて2007年より連載中、単行本1巻まで以下続刊。

 東京、秋葉原の雑居ビル2Fにあるパソコンパーツショップ「こんぱそ」 規模はけして大きくはないけれど、店長以下バイト数名、楽しみながらがんばっています。しかし世は、メーカー製PCやショップモデルがどんどん安くなっている、パーツショップ冬の時代。売れ筋商品を見極め、他店よりも1円でも安くし、金額に換算できないサービスも充実させなければ、生き残ってはいけないのです。

 そんな感じの、架空のパーツショップ「こんぱそ」の日常を描いた2ページマンガ。基本はパーツショップ(店員側視点)におけるあるあるネタの繰り返しですが、一応、ライバル店である大型チェーン「プラントPC」との対立、というストーリーもじわじわと進行中。サラリーマン風体の店長(名前不明)と、画像左の本楽、右上の入輝(共にアルバイト)の3人がメインキャラで、主人公は一応入輝ですが、視点担当タイプの主人公であり、明確な主役、というわけではありません。パソコンをテーマとした2ページマンガですので、ネームが多いのがポイント。本来ならネックにもなりかねませんが、掲載誌が週刊アスキーですので、それは問題ないでしょう。私はパーツショップの店員をやったことはありませんが、それでも読んでいてとても面白いです。パソコン誌に掲載されるフィクションマンガとしても、非常に適した作品だと思いました。

 絵に若干クセがあるので、見た目で損をしているんじゃないかと思いますが、中を読んでいればそんなことは気にならなくなります。むしろ、もうこの絵柄じゃないと困る、みたいな? 今風の萌え絵ではないものの女の子もかわいいですし、最近の中では一番のヒットかなー、と思っています。というか、同誌で連載中の桂明日香「ハニカム」のレビューでも、そんなことを書いた気もします。週刊アスキー、マンガ雑誌じゃないのにあなどれないな!

 作者の経歴は不明ですが、過去にラグナロクオンラインのマンガ(アンソロ?)を描いていて、単行本も出ているようですね。ちょっと興味あるので、読んでみたいと思います。

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