2009/12/28

ひなぎく純真女学園

Img552 ふくやまけいこ 著。月刊COMICリュウにて2006年より連載中、単行本2巻まで以下続刊。

 ひなぎく純真女学園高等部2年生の樫宮アミは、勉強も得意、運動も大好き、友人にも恵まれ、家も裕福という、すべてにおいて恵まれたお嬢様。およそ物事においてうまくいかなかったことなど一度も無く、それ故に悩みというものに縁の無かった彼女でしたが、ある朝校内でぶつかったジャージ姿の女生徒のことが気になってしかたなくなってしまいます。実はクラスメイトであったその女生徒、木成ユイとなんとか親しくなりたいと思うアミでしたが、何故か彼女に対してはまともな受け答えができず、ぶつかったお詫びにと持ってきてくれたおにぎりも、本当は欲しいのにいらないと答えてしまう始末。果たしてこの気持ちの行方、どうなってしまうのでしょうか……。

 そんな感じの、女子校を舞台としたストーリー4コマ。上記あらすじ後しばらくは樫宮さんと木成さんが徐々に仲良くなっていく過程を描いていますが、仲良くなってからは学園ライフ、という感じですね。そしてその学園ライフ部分が、読んでいて非常に楽しい作品です。樫宮さんはいわゆるツンデレの範疇に入るのかもしれませんが、ツンデレと言うよりは、単に好きな子の前では素直になれない、というタイプなだけですね。百合っぽい要素はありますが、少なくとも現時点では木成さんは樫宮さんの気持ちに気付いておらず、仲の良い友だち同士以上の関係ではないでしょう。おそらく今後関係は進展していくのだとは思いますが、そうなると連載が終わりに近づいてしまう気もするので、個人的にはずっとこの状態のまま、延々連載が続いてもいいんだけどなー、なんて思っています。

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2009/11/24

ひまわりっ ~健一レジェンド~

Img509 東村アキコ 著。モーニングにて2005年より連載中、単行本12巻まで以下続刊。

 美術大学を卒業したものの就職先が見つからず、地元に戻って父が勤めている「南九州テレホン」にコネで入社した林アキコだったが、それは可能な限り避けたい道であった。なぜなら彼女の父、健一は、さっきまで笑顔だったのに理不尽な事でいきなり不機嫌になったり、自分の言いたいことは言いまくるくせに他人の言うことは耳に入らなかったり、そのくせ翌日ケロッと自分の言ったことを忘れていたりという、言動がまったく読めない人だったからなのです……。再度の実家住まい、しかも職場まで同じとなり、父の言動に振り回されて過ごす日々がまた始まるのではないかというアキコの不安は的中。出社初日から、これが私の娘ですと大声で紹介されまくったり、ほとんど目立たないマニキュアを本気で怒られたりと、気の休まらない日々が始まってしまうのでした……。

 そんな出だしの、作者の実体験を元にしたドタバタコメディー。父、健一の言動はある意味天然、しかし迷惑極まりなく、空気を読めないというよりは、読もうと思いもしない、という感じですね。ネタとして読む分には非常に楽しいのですが、作者曰くほぼ実話とのことなので、もう笑い話にでもしないとやってられない、という感じなのかもしれません。ストーリーはこの後、アキコの会社に観葉植物を納めている興梠健一という天然口下手な男が出てきたり、アキコが投稿したマンガが入選してデビューしたりと、どこまでがフィクションでどこからがノンフィクションかが相変わらずわからない調子で進んでいきます。興梠健一絡みの話は徐々にラブコメというか三角関係物に発展していき、アキコの漫画家としての成長との二本柱になっていくんですが、正直言って、三角関係部分がちょっとイマイチ。特に最新12巻に出てくるウイング関先生という人の空気の読めなさっぷりにアキコが邪魔をされるくだりは、ウイング関先生の性格にむかつくというよりも、三角関係の舞台を演出するためにウイング関先生を無理矢理動かしてる、という気がしてしまい、展開としては非常に不快です。ここもほぼ実話なんですということであれば仕方がないのかもしれませんが、そうでないのならちょっと勘弁してほしい感じですね。

 もともとこの作品は、作者のもう一つの代表作である「きせかえユカちゃん」の巻末で、父の数々の笑える伝説を暴露するというオマケマンガとして描かれていたもので、ドタバタコメディー部分が非常に楽しい作品だったんですよね。連載化した後もそういった基本となる部分は本当に楽しいのですが、今となっては下手に三角関係は入れず、ドタバタコメディーのみで行っていたほうが良かったんじゃないかなー、とどうしても思わざるをえませんでした。

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2009/11/14

ヒミツの保健室

Img499 山東ユカ 著。ヤングキングアワーズにて2001年~07年にかけて連載、単行本全5巻完結。

「この世にあるモノは、プライベートだろーが人生だろーが、おおよそ全てお金で買えるのよ」 露出の多い派手な服の上に白衣を羽織り、満面の笑みで黒いことを平気で言う彼女の名は、香椎あやめ。美少年(と美少女)とお金が大好きであると公言し、自らの欲望の為なら職権乱用も厭わないという、聖九州学園の保険医である……。今日も香椎は保健室にて、怪我人に適当な治療をしたり、冷蔵庫からビールを取り出して飲んだり、可愛くて真面目なおかっぱ保健委員長、佐々木絵真をからかったりしながら、ある意味天真爛漫な一日を送っているのです。

 そんな感じの、一般的なイメージとはかけ離れた保険医を主人公とした、学園コメディー4コマ。主人公である香椎先生は、自らを飾ることなく欲望に忠実で常にはっきりしているという、腹黒いんだけどある意味竹を割ったような憎めない性格なので、保険医としてはちょっとアレですが、コメディー作品としては面白く成り立っています。また佐々木ちゃんを筆頭とするサブキャラたちが非常に良く、香椎先生が出てこなくてもコメディー作品として十分に面白いのもポイント。もちろん香椎先生あってこそなわけですが、作品の幅という面ではそれは素晴らしい強みでしょう。佐々木ちゃんの世界遺産登録ネタはちょっとやりすぎかなーとは思いましたが、それでも全体を通してみれば、非常に面白い作品でした。

 作者は現在も、複数の雑誌で4コマ作品を連載中。どれも平均以上には面白いのですが、個人的にはこの作品を超えるものは出ていないなー、という感じです。この作品にあって他の作品に無いものと言えば、主人公の腹黒さじゃないかと思うんですよね。なので、またこういう腹黒いんだけど天然という感じのキャラを主人公とした作品を読んでみたいなー、と思っています。

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2009/09/28

ヴィンランド・サガ

Img456 幸村誠 著。週刊少年マガジンにて2005年連載開始、同年掲載誌を月刊アフタヌーンに移し、現在も連載中。単行本はマガジン版が2巻まで、画像のアフタヌーン版(マガジン版の内容を含む)が8巻まで以下続刊。

 はるか北方、凍てつく海の彼方より、戦乱の黒雲をしたがえて彼らは来る。11世紀初め、北ヨーロッパの沿岸部を中心に、戦い、奪うことを生業とする者共がいた。その中の一軍団に所属するまだ十代の少年、トルフィンの願いは、軍の首領、アシェラッドに一騎打ちで勝利し、命を奪うこと。理由は父、トールズの仇討ち。その話は、いまから10年前、まだトルフィンとトールズが、アイスランド島の雪に埋もれた寒村で暮らしていた頃に遡る――。

 そんな出だしの、いわゆるヴァイキングをテーマとしたヒロイックファンタジー。基本的には史実に沿った作品であるため、単に歴史物と言ってもいいかもしれません。タイトルのヴィンランドとは北米東岸の事ですが、これは11世紀初頭にグリーンランドのヴァイキングが北米に植民を果たしていた、という歴史的真実を今後扱っていく、ということに繋がっていくのだと思います。しかしながら作中では、争いも飢えもない理想の大地としてヴィンランドという名前は出てくるものの、そこを目指す、という話にはまだまだなっておらず、あらすじの過去編が終わったあとは現代編へ戻り、デーン人によるイングランド侵攻がようやく8巻で終わったところです。ところがなんと、そのイングランド侵攻編最終話のサブタイトルが、「END OF THE PROLOGUE」 ついに、主題であるヴィンランドへの物語が始まる、という感じなのでしょうか。緻密な絵柄と綿密な展開、残忍ではあるがストイックでもある戦闘、殺戮シーン等、これまでも本当に面白い作品でしたが、今後も大いに期待です。

 アニメ化もされた前作にして代表作「プラネテス」と比べると、こちらのほうが圧倒的にストーリー色が濃いため、どうしても展開が遅いという印象は否めないとは思います。今回改めて読み直してみたら、イングランド侵攻編は3巻からでしたからね、ちょっとびっくりです。まぁだからと言って間延びしているわけではないですし、8巻で一区切りしてここから折り返していくのかなー、なんて想像もできるので、このペースで全然かまわないと思いますけどね。

 ただ、この8巻に、ひとつだけ不満点があります。それは、おそらく作者にはなんの非もないであろう、単行本のオビ。なんでオビに、主要人物の死亡情報が書いてあるのさ……。雑誌で読んでない人はお呼びじゃないってことですかそうですか。というか雑誌買えってことですね、しょんぼり。

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2009/09/14

P2! -let’s Play Pingpong!-

Img442 江尻立真 著。週刊少年ジャンプにて2006年~07年にかけて連載、単行本全7巻完結。

 この春中学生となった藍川ヒロムは、スポーツをやるのが好きなのに、身体も小さく体力も筋力も持久力も無いという、根っからの運動音痴であった。その代わりというわけではないが、ヒロムは絵を描くのがうまかった。スポーツをやることができないならせめて絵を描こう、とスポーツの絵を好んで描いていたヒロムだったが、君の絵には躍動感が無いから静物画にしたらどうだろう、とそこでもスポーツに嫌われてしまう。それでも、中学入学を機に運動部に入ろうと決意したヒロムであったが、ここ久勢北中学の運動部はすべて人数を絞るため入部試験を設けており、手当たり次第に試験に挑んだヒロムは、12連続不合格という不名誉な記録を打ち立ててしまう。やっぱり上手くいきっこないと、さすがにあきらめかけたヒロムだったが、そんな時体育館の方から、何かが高く跳ねるような音が聞こえてくる。吸い寄せられるように近づいたヒロムが見たものは、一見、足も背も力も無くてもできそうに思えるスポーツ、卓球であった。ヒロムはこの卓球ならばと、最後の入部試験に挑むが……。

 そんな出だしの、卓球マンガ。動機が不純ですが、作中でも速攻その点には言及されているので、ヒロムの性格に対しての嫌悪感等が生まれることはありません。この手の初心者が運動部に入るタイプの作品で、主人公に必要な才能というか資質に関してですが、この作品では主人公、ヒロムは実は動体視力が飛び抜けて高く、絵が得意だったことから手先も器用、よって卓球の才能もあった、という感じになってます。それにしたって、体力無し、筋力無し、持久力無しで果たしてどこまでやれるものなのかという疑問は残りますが、それでも努力型主人公としてはオーソドックスながらも好感の持てる展開で、フツー以上に面白い作品ではありました。ヒロムを筆頭としたキャラも良く、あらすじには入りませんでしたが、運動神経抜群の水泳部所属ヒロイン、早乙女乙女(これもすごい名前だよなー)が押しが強くて天然というあまりないタイプのヒロインで、個人的にポイント高かったです。連載一周年の人気投票を開催したものの、結果が出る前に本編打ち切りという、非常にしょんぼりな作品でもありました。(結果は単行本で発表) また、この当時いくつかあった、最終回(完結編)を赤丸ジャンプで掲載した作品、の一つでもあります。

 基本的には好きな作品でしたが、最終回間近の展開で、一つだけ許せないものがありました。ちょっと確認できなくてうろ覚えな部分があるのですが、確かチームメイトのエピソードで、自分を1度のミスも許されない状況にわざと追い込んで、そこから勝利する、というものがあったのですが、公式戦でわざと2セット落として3セット目も0-10(11点で勝利)にして、そこから1点も失わずに勝つ、ってのをやるんですよね。何様だよ、と言う感じで、個人的に非常に不愉快でした。正直、これが打ち切りの原因だ、と言われたら納得してしまうレベル。しかもそれを、敵方ではなく味方がやったというのが印象悪すぎです。単行本が手元に無くて確認できてないので、記憶違いならいいのですが、当時相当憤概したのは事実です。次回作では、こういうのはやめてくださいね。

 作者の他作としては、同誌で不定期掲載された「World 4u_」という作品があります。1話完結方式のオムニバスホラーで、ぶっちゃけて言ってしまえば、光原伸「アウターゾーン」そのまんまの作品です。ネタが続くならこれを連載化でもいいんでしょうが、個人的にはP2は面白かったですし、またストーリーマンガを読みたいなー、と思っています。

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2009/08/20

ひもろぎ守護神

Img416 緋采俊樹 著。週刊少年チャンピオンにて2002年~03年にかけて連載、単行本全5巻完結。

 怖い目にあうとすぐに気を失ってしまうという小学5年生、聖舞咲(ひじり まさき)の中には、本人は知らなかったが、実は舞咲が産まれると同時に交通事故で死んだ、兄の勝己(まさき)の魂が同居しており、舞咲には気付かれることのないまま、妹のことを守り続けていた。林間学校での霊騒動をきっかけに、そのことに気付いた舞咲の心友である藤崎愛梨は、幼少時に舞咲に命を助けてもらったことが、実は勝己に助けてもらったのだということに気付き、勝己と心を通わせる。だが、勝己の出現頻度が増えることで、自分の記憶がよく途切れるようになってしまった舞咲は、自分が何かに取り憑かれているんじゃないかと心配し始める。そんな折、クラスに転入してきた祓い屋の息子、榊天国(まほろば)は、舞咲に憑いているのは兄であると公言。ショックを受ける舞咲のチャンネルを開き、勝己と話せるようにしてしまう。舞咲にとって勝己とは、いたことすら教えられていない存在。魂が同居していることに今更気付かれてしまえば、舞咲の性格上耐えられるはずもなく、勝己は愛梨とも別れ、成仏しなければならない。だがそれでも、妹と話せるというこの機会を、勝己は逃すことはできなかった……。

 そんな出だしの、霊能ストーリー。ストーリー部分とコメディー部分の比率は、6:4くらいでしょうか。上記はおおよそ4話までのあらすじで、この後勝己は紙型に移されるが、実は舞咲には、神が憑依しやすくしかも憑依した神の言うことをきかせられる、というひもろぎとしての力があり、勝己がいた部分を悪霊共が狙って集まってきてしまうため、勝己を成仏させることは不利益にしかならない、という感じでとりあえずは決着します。序章が長い作品と言えるのでしょうが、ちょっと前提としての設定が複雑だったので、仕方のない部分とも言えるでしょう。全5巻と短い作品ではありますが、展開させたストーリーもきっちりとまとめきり、非常に読ませる作品でした。最終回とその後日談は、今読んでもほろりと来ます。不要な展開は一切無しという感じで、もうちょっと遊びの話があっても良かったかなー、と思わないでもないですが、下手に中だるみするよりかはこちらの方が良かったんでしょうね。雑誌で読んでいた頃は終盤に唐突感がちょっとありましたが、単行本になってみるとそんなことは無いという、不思議な作品でもありました。

 作者はその後、新作を発表することもなく、HPの更新も止まってしまい、どうなってしまっているのかと思っていましたが、つい先日の週刊少年チャンピオンにて、約6年ぶりに代表作「ゲッチューまごころ便」の新作読み切りを発表。久々に作者の作品が読めて、本当に良かったです。願わくば、次の連載も、ゆっくりでいいので期待しています。

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2009/08/15

光の大社員

Img410 OYSTER 著。まんがタウンにて2005年より連載中、単行本2巻まで以下続刊。

 株式会社アルクメの新入社員、輝戸光の目標は、全ての社員の中において最も光輝く大社員となること。言い替えれば、全ての社員の中において、最も光輝く大社員となることなのだ! そんな目標の前には、入社してからアルクメがおもちゃを作る会社だと知ったことなど、ほんの些細なこと。行け、輝戸光よ、全ての社員の中において、最も光輝く大社員となる日まで!

 そんな感じの、勢いだけはあるビジネスギャグ4コマ。作者特有のシュールな笑いがてんこもりで、感性が合ってしまえば所かまわず笑わずにはいられません。作者の他作「男爵校長」シリーズも基本はシュールギャグですが、あちらは主人公が女子高生なので、「女子高生+シュールギャグ」としての評価になるんですよね。それに対し、今作はそういった要素は少なく、純粋に「シュールギャグ」としての評価になるでしょう。そして結果的な評価がけして男爵校長シリーズに負けていないとなれば、シュールギャグとしての評価は少なくとも男爵校長シリーズよりも劣ることは無い、ということになります。何を言っているかよくわからないでしょうが、ようは私の評価は、「男爵校長≦光の大社員」ということです。いやホント、これは面白いですよ。男爵校長もかなり面白いですけどね!

 一応タイトルについて書いておきますが、英語での副題が「Shine of Shines」となっており、直訳すれば「たくさんの輝きの中での一番の輝き」ですが、当然「社員 of 社員s」もかけているわけで、それらを掛け合わせたうまいタイトルだなー、と思ってしまいました。なんというか……褒めすぎ? サーセン。

 現在作者は、ちょっとストーリーに走りすぎだと思っていた男爵校長DSを終え、そのまま続き物である男爵校長High!を連載中。メインストーリーをつけるのかどうかはわかりませんが、今後も期待しています。

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2009/05/10

ひまじん

Img313 重野なおき 著。まんがタイムジャンボにて2000年より連載中、単行本5巻まで以下続刊。

 ハタチで一人暮らしで引きこもり。そんなインドアフリーター、森川つぐみの毎日は、内職や在宅のアルバイトをしたり、友人の和久井理沙といっしょに室内で遊んだりと、ごくごく平凡に過ぎていきます。部屋は汚いし身なりはだらしないしいつもお金に困ってるしと、一見ずぼら無計画にも見えますが、1本1円の造花を1億本つくって家を建てるという将来の目標もあるし、それでギネスに載るという夢だってあります。今日もつぐみは部屋からは出ないけれど、それなりに季節の移ろいを感じたりしながら、日々をなんとなく過ごしていくのです。

 そんな感じの、ちょっとシュールなまったり系ギャグ4コマ。つぐみは引きこもりではありますが、必要に迫られれば外には出ますし、わりと社交的でもあるので、一般的なひきこもりのイメージとはちょっと違うかもしれません。話のほとんどがつぐみの1Kアパート内で展開され、登場人物も当初はメイン2人、サブ2人と少なく、よくそれだけの設定で話がつくれるなー、とちょっと驚きの作品でした。5巻まできてサブキャラは2人ほど増えましたが、それでも舞台は相変わらずアパート内だけだし、それでいて連載開始からもうすぐ10年というのは驚異の一言。きっといつまでもだらだらと続いていく作品なんでしょう。というかそうであってほしいです。

 現在、重野なおき4コマフェアと称して、3月~7月まで単行本が1冊づつ出ていたりします。もちろん楽しみなんですが、それよりも思うのは、相変わらず多作だなー、ということ。そろそろ新聞4コマの出番なんじゃないですかね……? まずはほら、週1くらいで。

 

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2009/03/23

ヒャッコ

7

 カトウハルアキ 著。FlexComixブラッド(Webコミック)にて2007年より連載中、単行本4巻まで以下続刊。

 私立上園学園高等部所属の能乃村歩巳(ののむら あゆみ)は、入学早々移動教室の折に、学園内で迷子になってしまう。ようやく見つけた初等部から学園に通うクラスメイト、伊井塚龍姫(いいづか たつき)も道に迷っているらしく、不安でいっぱいになる歩巳だったが、そのとき突然一人の女生徒が、なんと校舎の2階から飛び降りてくる。彼女の名前は、上下山虎子(かげやま とらこ)。後から飛び降りてきた早乙女雀(さおとめ すずめ)と一緒になってやはり道に迷っていた彼女たちは、上のフロアから教室棟を見つけたので、そこまでまっすぐに行くことに決め、2階から飛び降りたのだという。とりあえず教室棟へ向かう歩巳たち4人だったが、直線上には別の校舎があり、迂回したくないとダダをこねはじめた虎子は、勢い余ってレンガで窓を割ってしまう。そこに音を聞きつけた男性がやってくるが、虎子のボディーブローが炸裂、ノックアウトし、歩巳は虎子に手を引かれるまま、その場から逃げ出すこととなってしまう。だがノックアウトした男性は、実は彼女たち4人の担任教師であり、当たり前のように放課後、職員室へ呼び出されてしまうのであった……。

 そんな感じの、学園日常コメディ。以上が第1話のあらすじですが、第2話は何か部活しようぜーって話、第3話は学食でゴハンを食べる話と、ステキなまでにストーリーの無い、見事なまでの日常マンガとなっています(褒め言葉) その傾向は話が進むほど顕著になり、最新の4巻ではもはや、ストーリーは気にせずに日常を切り取った作品と言っていいくらいです。普通だったらそれはよくない事だと思いますが、これは作者のセンスなんでしょうね、このマンガはオチが特に無くても楽しい、稀有な作品であると言えるでしょう。問題点を挙げるとすれば、キャラばかりがどんどん増えていく傾向にあるのがちょっとどうかと思いますが、書き分けはできていますし、こういう作品ならそれでもいいのかもしれませんね。歩巳ちゃんかわいいし(聞いてない

 作者のカトウハルアキは、今回調べていて知ったのですが、COMICSEED!でも珈琲名義で連載を持っていたんですね。当時のSEEDは読んでいたはずですが、名前が違ったせいもあってか、ちょっと記憶には無かったです。でもこうして今も漫画家をやっているわけですし、出版社の都合で泣かされる漫画家が多い昨今、良かった例なんじゃないかと思います。といっても、それも実力あってこそなんでしょうけどね。Web連載作品って平均レベルは正直高くないと思いますが、その中では段違いで面白いと思いますし、これからも期待しています。

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2009/02/19

ひまわり幼稚園物語 あいこでしょ!

Img212 大井昌和 著。月刊電撃コミックガオ!にて2000年~2005年にかけて連載、全7巻完結。現在は幻冬舎より文庫版全4巻発売中。

 浪人生の花鳥水明が、下宿することになった叔母の家を探していると、なんと空から一人の女の子が降ってきた。アイコと名乗るその幼稚園児に教えてもらって着いた先は、アイコの通う幼稚園。だがなんと、そここそが叔母、古川優子の家であり、水明が居候する場所なのであった。他に行き場があるわけもなく、そのまま幼稚園に居候する水明だったが、当然のように便利な男手として使われてしまい、満足に勉強もできなくなる始末。だが園児たちにはよくなつかれ、特にアイコには非常に好かれているこの環境に、水明は徐々に染まっていくのであった。

 浪人生と幼稚園児のほのぼのラブコメディ。と言ってもアイコの方は幼稚園児ですし、水明は少なくともロリコンと言えるような性癖ではないので、コメディ主体ですね。幼稚園のいいとこ取りをしたような作品だとは思いますが、マンガとしてはとても面白かったです。そしてこの手の作品としては最後どうするかという問題があるわけですが、最終回の設定はともかく、水明とアイコの関係は非常に満足のいくまとめかたで、良い読後感を味わわせていただきました。

 以来、作者の作品はずっと読んでおり、どれもそれなりに面白いのですが、あいこでしょを超える作品は無いなー、というのが正直な感想です。作品の方向性がわりと多種多様で、それは漫画家としての武器だとは思うのですが、またあいこでしょのようなほのぼのラブコメ作品を読みたいなー、と思っています。

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