ゆうきまさみ

2009/09/02

究極超人あ~る

Img429 ゆうきまさみ 著。週刊少年サンデーにて1985年~87年にかけて連載、単行本全9巻完結。

 撮影旅行で宇奈山公園にやってきていた春風高校光画部の2年生、大戸島さんごは、公園内の池から自転車に乗って飛び出してきた学生服姿の男に出会う。2週間この山でさまよっていたという彼の名は、R・田中一郎。なんと本当なら、2週間前にさんごのクラスに転入してくるはずの男であった。人の話を中途半端に聞かない超マイペースっぷりと、見事なまでのボケっぷり、いじられっぷりを買われ、光画部へと入部することになったRだったが、なんと彼には、もう一つ秘密があった。それは、180度首が回ること……ではなく、実は彼は人間ではなく、アンドロイドなのであった。

 そんな出だしの、高校の光画部(いわゆる写真部)を舞台としたドタバタコメディー。オタク系スクールライフ作品の走りでもあります。メインとなるストーリーは特に無く、日々のドタバタをただ綴っていく日常系作品ですが、キャラ同士のかけあいが非常に楽しい作品でした。主人公のあ~るはもちろん、さんごやしいちゃん、3年の鳥坂先輩にOBのたわば先輩など、どのキャラも非常にいい味を出しています。作品内時間が現実時間とリンクしていたのもこの作品の特徴で、夏に始まって翌春には全員が進級、鳥坂先輩は卒業して、代わりに新入生が新入部員として入ってきたりもします。結局さらに翌年、あ~るが卒業した年の夏に連載終了となりましたが、やはり初期レギュラーであった上記キャラたちの人気が高すぎたんでしょうね。どのキャラも卒業後もフツーに登場してはいましたが、やはり光画部部室がメインの舞台であった以上、話にからませづらかったんでしょう。最終年度の新1年生を3人も入れていたことから、おそらく作者はもう少し続ける気があったんでしょうし、そういう意味ではちょっとだけ残念な終わり方でした。でも、作品自体は文句なく面白かったですけどね。

 作者の代表作はおそらく「機動警察パトレイバー」になるのでしょうが、出世作と言えば間違いなくこの作品でしょう。現在はビッグコミックスピリッツにてセルフリメイクの「鉄腕バーディーEVOLUTION」を連載中であり、これも問題なく面白いのですが、あ~る以降はストーリーの重厚な作品ばかりな気がするんですよね。またそのうち、あ~るのようなお気軽コメディー作品を読んでみたいなー、なんて思っています。

 そして、現在発売中の「月刊スピリッツ」創刊号に、「ゆうきまさみキャラ大集合クリアファイル」なんてものが付いていまして、中央に描かれているのはバーディーなのですが、後ろにあ~ると鳥坂先輩が描かれていたりするんですよね。正直私はこの手のオマケグッズはそれほど興味は無いつもりなのですが、あまりの懐かしさに思わず買ってしまい、そしてあ~るが読みたくなって、本の山の中から発掘してきた、という次第でありました。

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2009/04/28

じゃじゃ馬グルーミン★UP!

Img300 ゆうきまさみ 著。週刊少年サンデーにて1994年~2000年にかけて連載、単行本全26巻完結。

 高校1年生の久世駿平は、春休みを利用しての北海道ツーリングの最中に財布を落としバイクはガス欠という事態に陥り、空腹と疲労で行き倒れていたところを、一頭の馬と一人の女の子に助けられる。翌日目を覚ました駿平は、そこが競走馬の繁殖と育成を行う牧場であり、昨日の馬の名はタケル、女の子はこの牧場主の次女、渡会ひびきという名であることを知る。そして一文無しであった駿平は、帰りの旅費を稼ぐためこの渡会牧場でアルバイトをすることになるのだが、競馬というものをまったく知らなかった彼にとって、牧場での生活は驚きととまどいの連続なのであった。

 そんな出だしの、競走馬育成ラブコメディ。レースシーンもそれなりには出てきますし、騎手や調教師もたくさん出てきますので、競馬マンガというくくりに入れても問題は無いでしょうが、メインはあくまで牧場での繁殖、育成です。ただしこの作品の真骨頂は、ラブコメ部分だと思います。作者は他にも「機動警察パトレイバー」「究極超人あ~る」「鉄腕バーディー」と代表作が多いですが、じゃじゃ馬~ほどラブコメ部分に重きが置かれている作品は他には無いと思います。まさしく王道ラブコメと言えるでしょう。そしてラブコメにはつきものなわけですが、ヒロインは当初から渡会家4姉妹の次女ひびきであることがあからさまであり、駿平に想いを寄せる三女、たづなちゃんの報われ無さっぷりは、読んでいてちょっと可哀想でした。

 作中の時間経過は約4年と、意外に短かったなー、という感じですが、少年漫画にしては珍しくヒロインの妊娠、出産まで描くという、すごい作品でもありました。最終巻の表紙なんて、妊娠中のヒロインですからね。ラブコメ部分が多いと書きましたが、競走馬育成部分がおろそかになっているわけでもなく、見事両立させた非常に面白い作品でした。久しぶりに読み返しましたが、朝までかかって全巻読破してしまいましたよ。

 作者は上でも書いたように、このじゃじゃ馬~以外はSF物が多いわけですが、またいつかこのような王道ラブコメ作品も描いてほしいなー、と思っています。

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2008/11/11

鉄腕バーディー

Img232  ゆうきまさみ 著。ヤングサンデーにて2003年から連載開始、2008年のヤングサンデー休刊に伴い完結。単行本全20巻。現在ビッグコミックスピリッツにて、完全な続編である「鉄腕バーディーEVOLUTION」を連載中。

 テロリスト、クリステラ・レビを追って地球へやってきた連邦捜査官、バーディー・シフォンは、レビの部下との戦闘中に、誤って地球人、千川つとむに致命傷を負わせてしまう。助けるためには損傷した肉体を修復しなければならず、さらにはその間、つとむの意識をバーディーの肉体に移植する必要があった。

 かくしてつとむはバーディーと二心同体となり、奇妙な共同生活がはじまる。そして当然ながら、否応なくトラブルに巻き込まれていくのであった。

 この作品は、1985~88年頃に同作者が増刊サンデーにて連載していた作品でしたが、未完のまま放置状態となっていたのを、リスタートした作品だったりします。再開してほんと良かったなー、と思いながら読んでいたんですが、今度はヤングサンデーが休刊。もう呪われているの? という気もしましたが、スピリッツへ無事移籍し、ほっと一息。まだまだ先は長そうですが、完結までがんばってほしいです。

 ゆうきまさみは、他にも代表作といえる作品がいくつもあり、いずれ取り上げたいと思っています。

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