雷句誠

2009/09/11

アオソラ

Img439 雷句誠 著。月刊少年マガジン2009年10月号掲載読み切り。

 時乃アオは、ごく普通の小学生だった。だが彼には、雪間ヒデという、格好ではなく人間がカッコいい友人がいた。彼は、車に撥ねられ路上で息も絶え絶えになっている野良犬を助け、河原に葬ってあげることができるような少年だった。後日、その場にいたクラスメイトの朝倉裕子が、犬が河原で元気にしている絵を描いた。アオとヒデは朝倉の才能に驚き、そして2人も絵を描いた。3人はこうして、意識して絵を描くようになっていった。――時が経ち、5年後。中学生になっていたアオは、ごく普通の中学生ではなくなっていた。絵はうまくなり、数々の賞を取るようにはなったが、やる気は無く、将来というものに悲観する毎日を送っていた。ヒデは変わらず友人だったが、アオよりもはるかに本気で絵を描き続けていた。そして才能溢れる朝倉は、身体が弱く、学校を長く休んだ後、ついに亡くなってしまう……。どんな生き方をしても、最後は死んでしまう。一生懸命やっても、最後は全部無駄になる。それが真理だと気付いたアオは、将来というものを考えるのをやめ、より一層享楽的な日々を送るようになっていく……。

「金色のガッシュ」で有名な雷句誠が送る、おそらくは精神部分における自伝的作品。自伝というよりは、作者の漫画家としての、所信表明作品、と言えるのかもしれません。カッコ悪い結末を迎えてしまったガッシュ事件の後に、再び作者がカッコいい生き方を目指す。この作品には、そんなメッセージが込められているような気がしました。色々ありましたが、これからも雷句誠という名前は、追い続けたいと思います。(ちなみにガッシュ事件に関しては、私はどちらが正しい、間違ってる、とか結論を出さないことにしています)

 というわけで作者は、9/9創刊の別冊少年マガジンにて、新連載「どうぶつの森」をスタート。第1話を読んだ限りでは、独自のノリはそのままですが、私にはちょっと評価がし辛いなー、という感じでした。正直、週刊少年マガジンに掲載された「どうぶつの森 エピソード0」の方が面白かったですね。まぁまだ第1話ですし、まだまだこれからでしょう。あと、ジャンプSQとヤングキングアワーズにも読み切りが載るらしいので、そちらもチェックしますよー。あれ、小学館は……?(終了

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2008/11/06

金色のガッシュ!!

Img239 雷句誠 著。週刊少年サンデーにて2001年連載開始、2007年完結。全33巻。

 天才中学生、高嶺清麿の前に、ある日ガッシュ・ベルという記憶を失った子供が現れる。なんとガッシュは魔物の子であり、千年に一度の魔界の王を決める戦いに参加する、100人の子供のうちの一人だった。初めはただ巻き込まれていくだけの清麿とガッシュだったが、戦いを重ね仲間もでき、徐々にガッシュの心も固まっていく。

「私はやさしい王様になるのだ!」 ガッシュを魔界の王にするため、二人の戦いはつづく。

 そんな感じの、バトル漫画。ラストで赤い魔本が金色になるシーンなんて、連載当初から作者の頭の中にあったんだよなー、ここまで長かったよなー、きちんと完結してホント良かったよなー、とか思えて、感動もひとしおです。

 長期連載なのでもちろん不満もありますが、その一つは、ガッシュの兄、ゼオンのラスト。ファウード編ラストで一緒に終わりというのは正直さみしかったです。舞台を用意してあげたかった。

 もう一つは、最終回の流れ。最終回が魔界のエピローグなのはいいのですが、できることなら、その前の話をまるまる一話、人間界のエピローグにしてほしかった。そしてラストに魔界からの手紙が届いて、最終回に繋がる流れでいいじゃない。人間キャラのその後ももっと見たかったよ。単行本収録話数とかの問題もあるんでしょうが……。

 作者のサンデー本誌での連載はこれが初めてですが、その前にサンデースーパーにてニュータウンヒーローズという連載がありました。ですがその作品は、熱さを描こうとしているのはガッシュに通じるものがありましたが、キャラの魅力に乏しく、あまり面白くなかった覚えがあります。そのせいでガッシュ連載開始時はちょっと不安な部分もあったのですが、まったくの杞憂でほっとしたものでした。

 最後に蛇足ではありますが……。金色のガッシュは文句なく面白い作品ではありましたが、終了後の騒動は本当に残念でした。願わくば他出版社で全然かまわないので、また熱い作品を読ませてほしいと切に願います。そしていつかまた、小学館の雑誌で姿を見ることができれば、私にとってこんな幸せなことはありません。

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